「弱者救済法」を立案しました、反対する奴は差別主義者です。
「平和大切法」を立案しました、反対する奴は好戦論者です。
「難民救済法」を立案しました、反対する奴は人でなしです。
……という使い方をする盾。
基本、反対する人をレッテル張りするための罵倒用語とセット。
これで反対しにくい空気にして通すけど、その法律の中身は自分たちを利するもの。
結局のところ、名前だけ“安全”みたいな感じ。
身近な例だと、「子ども」が盾として使われている。
「子どもが困っているんです」
「子どもの為なんです」
そう言って、子どもに関する厄介事を押し付けられる……。
身内に。
子どもをダシに金と時間を使わされるが、見返りなんてものはなく、社会的責任とやらで済まされる。
じゃ、その社会的責任とやらを押し付けるのは、どうよ?
それを避けたくて避けた人に強いるのは、何らかの責任や権利に触れないのか……。
* * *
といったことを考えたところで、どうにもならないのが人の世。
ただまぁ、パッケージの名前だけを見て中身を判断し、イメージだけで物事を判断してそうなケースって、少なくないよね。
例えばそう、「化学調味料」と聞いて、化学の実験で生み出すようなイメージを持つとか……。
食品安全のエキスパートによれば、現在「化学調味料」は存在しないという。さらに「化学調味料」という言葉が誕生した背景には衝撃の事実が隠されていることを突き止めた!
企業の宣伝をしないから、商品名を言わないNHKルールの元、当時の“化学”イメージから名付けただけ。
そのまま「味の素」って言ってよ、もう。
何が商品の宣伝をしないだよ、ヤクルト連呼してるでしょうが。野球中継で!
「化学調味料」は放送禁止用語? TBS生放送で訂正「うま味調味料でした」...言い換えの理由とは: J-CAST ニュース【全文表示】
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こういう盾が生まれる背景にあるのは、金の稼ぎ方の知らなさ。
人工的に障碍者を生み出し、路上で物乞いをさせるアレ。
余計な知識だけがあると、別の方法を生み出してしまう。
それが、困窮する人向けの救済策を悪用した不正受給。
さらに段階を踏むと、そういう困窮者を集めたビジネスを展開する。
でもって、もっと欲しいから救済策を作る側にまわる……。
新しいルールを作るには、世論の後押しが必要だから、声のデカい人を集めて、発信力のあるメディアに寄りそう。
メディアは見返りを要求し、それを受け入れれば、依存する関係性が出来上がる。
利益共同体になれば、不都合な情報は流さないし、都合の良い切り取り方をする。
結論ありきの取材なんて、朝飯前。
台湾情勢について教えてほしい、とあるメディアの記者にお願いされたので、資料も準備してオンラインでレクを始めたが、15分ほどで「保守派が話す内容と変わらない」「有事は幻想という視点で話してほしい」と言われたので途中でやめた。知りたい事実以外は無視という姿勢は記者としていかがなものか。
— 劉彦甫 (@LIU_Yen_Fu) 2023年1月20日
流れとしては、こんなのが想像できるかも。
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一見すると賢そうだけど、社会的責任という視点で見ると、ちっとも。
この収益の源って、誰かが稼いで納めた金に他ならないもの。それが……まぁ、いいや。
なんで、こういう方向性に頭を使うのかと言えば、学んできた道では稼げないから。
嫌な言い方をすれば、
「大学で哲学を学びました」「で、どんな哲学ビジネスを?」
と訊く感じ。哲学専攻の人、ごめんね。
「歴史を学びました」「それが当社の業務に役立ちますか?」
でもいい。実際にそう言われた考古学の講師がいました。
そんなこんなで、「社会生活で使うスキル以外」を学ぶのに時間を費やした分だけ、稼ぐ力を失うのだとしたら、生きにくいこと この上ないだろう。
その生きにくさを誰かのせいにし、社会のせいにし、政府のせいにし……。
「自分だけ、どうして こんなにうまくいかないんだ。誰か、何とかするべきだ」
と思っているところに、働かなくても金が貰える何かがあれば、そこにしがみついてしゃぶりつくすでしょう。
そういう意味では、金の稼ぎ方の種類を知ることこそが、究極の学問ではないかと思った次第。
ぶっちゃけ、飯のタネにならんものを学ぶ時点で、生きるセンスが劣っているのかもしれないけど。
手厚い弱者保護の行く末。
A「弱者の方が得だよね。私、今日から弱者になる」
B「私の方がスーパー弱者なのに、普通の弱者と同じ額しか給付されないの、おかしくね?」
C「いいな、弱者は……。私、もう普通の人をやめようかな」
そして、誰も働かなくなって、不幸比べが始まった。