夢グループの人みたいに「日本、やす~い」と海外の人に言われているわけだが、向こうの“高さ”を考えると課題が見えてくる系のメモです。
欧州連合(EU)が調和する消費者物価指数(CPI)を考慮すると、年間インフレ率は5%を超え、2023年2月以来の高水準となり、8月の4.6%と比べて上昇した。
経済成長はインフレ時に起こるものなので、緩やかな2%程度のインフレを目標とし、それに合わせて給与が伸びるのがベスト。
だとしても、年間5%は上昇角度が高い。
インフレ退治は利上げによって行われがち。
政府が操るのは短期国債の利回りであって、長期ではない。長期の利回りは市場が決める。
まぁ、政府が長期国債を買い戻して下げるって話も出てるけども。
国債はn年後に受け取る額が書かれた国家の借用書。
最後まで持てば元本保証されるが、途中で売れば含み損が出るケースもある。
例えば、将来100万円を受け取れる国債があるとして、利回り(金利)が年 3%の場合、年数nによって今いくら(何割)で買えるかが変わる。
(n = 1) 年の場合
将来の約 9.7割(97.1万円)で今、購入可能。
その利回りが上がれば、前に買った利回りの低い債券は“お得じゃない”ことに。
途中で売却しようとしても、買い手は「もっと高い利回りの新しい国債」を選べる状態にあるため、古い債券を額面通りの高い価格では買ってくれない。
その結果、市場で売れる価格が購入時よりも安くなり、売却時に「含み損(あるいは実際の損失)」が発生する……。
ついでに言うなら、元本保証したところで、その増える額よりもインフレが進むなら、同じ1万円でも買えるものが少なくなるので、通貨としての価値は下落。実質的に損をする。金が使えない期間が増えるだけの機会損失という意味でも。
というわけで、現役世代は賃上げが重要になるわけだが、そっちの方も増えてはいたと……。
ユーロ圏における実質賃金の不均衡な回復
しかし、額面の金額(名目賃金)が上がっても、実際に買えるモノの量(実質賃金)が目減りしてるなら、それってどうなん?
日本が安いってのは、それだけインフレしてないともいえる。
安くて商品の質が悪いなら話は別だが、そうじゃないのなら向こうは無駄に高いわけだ。
「給与は10%上がったが、生活費が15%上がったので、以前より貧しくなった」世界線にいると。
その生活費の押上げでキツいのを1つあげるとすれば、やはり家賃だろうか。
住宅価格の高騰はスペインで長年の懸案事項となっているが、先週、87歳のマリカルメン・アバスカルさんが立ち退きを強いられたことに対する抗議の声が上がり、この危機は政治論争の最前線に躍り出た。
支援者によると、車椅子を使用しているアバスカルさんは、所有する不動産会社が月額家賃を275%引き上げて2,650ユーロにしたため、先週水曜日に数十年間住んでいたマドリードの自宅から担架で運び出されたという。
大家側(先の件ではファンド)にすれば「インフレだし、観光客(Airbnbなど)や富裕層のデジタルノマドに貸した方が儲かる」という市場の理屈。
これが「普通に暮らす現地のスペイン人」を文字通り路上に放り出す事態を招いているとか。
マドリードやバルセロナでは、平均して給与の70%以上が家賃に消えるという話も。
Spain trapped in rental crisis: up to half of wages go on housing
こんな異常事態の数値だけ見て「景気、いいね」とか言っても仕方がない。
暮らしが崩壊しても、上流層の上積みに引き上げられた平均数値が大事なんだろうか。指標としての意味が薄れていても。
でも、賃金が上がっているんでしょといったところで、それは「中身のない賃金上昇」じゃないのか?
労働生産性が伴わないまま物価上昇に合わせて賃金だけを引き上げると、企業の国際競争力は失われるもの。
賃金が高い=コストがかかる=商品の価格が上がる⇒それでも買うだけの何かある?
ブランド品? 性能?
そういうのがなくて、使う製品が海外からの輸入頼りになって、貿易赤字が膨らむ国になる。
競争力確保のために自国通貨を切り下げるなんて手法も、ユーロで統一された国には無理な話。
金融やIT? それに必要なインフラや人材は即席では用意できない。
不法移民でも安く使って、競争力をってのが移民推進派の左派政権なんだろうけど、セウタのアレ見ても、不都合な現実から目をそらしているだけじゃ、次はないわな。
たぶん、労働力にはならずに、社会保障費でも貰って暮らしていくんだろうけど。
The Net Fiscal Positition of Migrants in Europe:
Trends and Insights
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結局、これって「観光・不動産・移民」で穴埋めするドーピングのような経済モデルなわけで、日本で言うならニセコ経済。
「もう日本の町じゃない」成長続ける”世界のニセコ”―時給高騰し人集められず…閉鎖する介護事業所も
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国債に話を戻して、その利回り上昇が世界的となれば、それだけ買う人がいないってことになる。
ビックテックの社債も次々に出されているしで、世界は「資金が足りない」状況にある。
普通、元本保証で安全に金が増やせる利率の高い債券があるなら、株式での運用をやめて流れそうなものだけど、そうもなっていない。
株式と債券でトレーダーが違うかのような動きに、不気味さすら覚える。
いや、もしかしたら、債券なんてのは面白みのないものに思えていて、優良企業の成長に賭ける方がトレンディだとでも思われているのだろうか。