メモ書き

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「ザ・ボーイズ シーズン3」の感想|能力のオン・オフ設定

シーズン2に引き続き、3の感想。

att3200.hatenablog.com

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毎週金曜日、配信を楽しみにしていました。
どんな展開になるのかなと。

終わってみれば、ボーイズがソルジャー・ボーイを蘇らせ、再び封じただけという……。

まぁ、ノワールが腹を貫かれたり、ストームフロントが退場したり、頭を吹き飛ばす能力者が明かされたりとかしたけど、大筋はソルジャー・ボーイ。
その遺伝子の行方を含めて、ね。

見終わって思うのは、能力のオン・オフ設定のこと。
ソルジャー・ボーイの攻撃で能力者の能力が消えたり、Vを飲んで再び得たり……。
24時間だけのVで得たり、消えたり……。

いやまぁ、時効性Vを出した時点で、能力のオン・オフという設定は不可避になったんだけど、そのオンとオフで体にどんな変化が起こっているのかを考えると、微妙。

傷の治癒が早くなるとか、そういう納得できそうなフィクションと、攻撃の有効性が大きく変わる……。言うなれば、体の頑丈さにおける変化の受け入れがたさが、気になると言えば気になったかも。
「そんな細かいこと気にしてんじゃねぇよ、ヒーローものだろ」と言われれば、それまでなんだけど。

でもって、一般人がヒーローを倒すというジャイアントキリング的な楽しみが、時効性Vの登場によって消え去ったことも、個人的には残念。
工夫して能力者を倒す展開を期待したシーズン1の頃の期待は、もうない。

ヒューイやブッチャーが能力を得て、それで相手を倒す。
能力者VS能力者になったわけで。

能力者になる・ならないの葛藤と、副作用への葛藤というドラマ性も多少はあるけど、ブッチャー自身の使用に迷いなんかあるはずもなく……。

そういう心理面の機微を描くには適さない登場人物たちに比べ、今回の心的変化はAトレイン周りが印象的。
自分が加害者の時は、被害者を気にかけない。
被害者になって初めて、正義だの言い出して、加害者に詰め寄ろうとする。そして、その加害者の態度は、かつての自分そのもの。

そういう意味で、髪をむしる彼女が「言ってやったわ」のシーンは、個人的には好きですね。ターニングポイントとして。

しかしまぁ、速さにこだわるAトレイン目線で見ると、ヒューイの能力がテレポートというのは、ちょっと皮肉。

ちょっとズレるけど、能力が人をクズにさせるのか、能力関係なしにクズなのか。
その視点は、このドラマではウザいだけかも。テーマとしては不変だけど。
書いていて、そう思えてきた。

* * *

あとはそう、何をするかわからない感じの顔で間を持たせるホームランダー。
あの辺が、向こうのドラマならではという気もする。

というか、仮に日本を舞台に同じ内容をやっても、特に群衆の反応が違うよね。
彼が何かやっても「わーわー」言うこともなく、取り囲んで動画の拡散につとめ、文句はSNSで書く感じになって……。
う~ん、絵が地味。

* * *

今後は、そうね。
ライアンの笑みに、クズの素質開花と、ブッチャーとの対決を期待したいところ?

あるいは、MMの娘がQアノン系継父に連れられ、ホームランダーに会いに行き、そこでライアンと知り合って×××。

……みたいな?

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余談ですが、向こうで流れたCMなんかは知らないので、元ネタ解説ブログとか見ると、「へ~」ってなります。

イラン・コントラ事件
1986年11月、ホワイトハウス国家安全保障会議NSC)がイランに対し、1985年夏から1986年秋にかけてイスラエル経由などで対戦車や対空ミサイル、戦闘機部品を極秘裏に輸出し、その代金の一部をニカラグアの反政府右派ゲリラ「コントラ」への援助に流用していたことが発覚した。

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