メモ書き

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山菜取りのリスクヘッジ

この時期になると、山菜取りに出かける人が出始める。
冬眠しなかったクマに怯えながら……。

いや、冷静に考えてみてよ。
クマという生死に関わるかもしれないリスクを背負って、得られるのは山菜という名の草だよ?

リスクに見合わないリターンで理解できない。
そう、山菜取りに行く人に話したら、返ってきた答えは「家の近所で襲われている人もいる」だった。

家の近所と山菜が生える山じゃ、遭遇確率が違うでしょうに……。
それを「大事なのは、遭遇してしまったときの云々」と、まるで山菜取りに行く自分を正当化するように話を続ける。

家のそばと山の近くじゃ、遭遇後の選択肢の幅も違うから、どう考えても「山菜取りに行かない」がベストなんだけど、そういわれると「行きたい」人は嫌なんだろうなという感想です。

そこまでして食べたいのか?

その割には、食べていても美味しそうには見えないし、実際に食べてみても美味いとは思えない。

たぶん、習慣なんだろう。
ずっとやってることは、ずっとやっていかないとダメなんだ。そういう観念があるんじゃないだろうか。

熊と遭遇するというリスクと、山菜を取るというリターンは、同じテーブルで比較されていないのだ。
山菜取りに行くことが前提になっているので、他のリスクが過小評価されている。

こうなるとリスクヘッジも何もない。
クマよけスプレーも鈴も、山菜という優先順位が上位の存在の前では、無ければ無いで「気を付ければいい」という根性論で打ち消される。

そう、彼らは合理的にものを考えたりはしないのだ。
森林法があっても。

特に国有林内において、産物(樹木、山菜を含む草本類、きのこ類、岩石及び土砂等)を無断で採取する行為は、
下記のとおり森林窃盗等に問われることもありますので、このような行為はくれぐれも行わないようお願いします。

「森林法(昭和26年法律第249号) 第197条  森林においてその産物(人工を加えたものを含む。)を窃取した者
は、森林窃盗とし、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。」

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