メモ書き

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金正恩の成功体験は、トランプに会えたこと

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そう、対話である。
話し合いのテーブルに着いたことが、核ミサイル開発の意義を高めた。

ロケットマンと揶揄され、ミサイル発射しかしていないような言われぶり。
なのに、祖父や父ですら叶わなかったアメリカ大統領との会談にこぎつけた。

金正恩からすれば、核こそ正義。
力があれば、強者も話し合いに応じる。
なら、強化していくしかあるまい。

……となるわけだ。
話し合いが大好きな外交万能論者は、あらゆる問題に“決着”を付けてきた武力は嫌いなので、その現実を受け入れられないだろうけども。

問題は“決着”しても、“解決”していないのがミソ。


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で、最近はロシアからのラブコール。

兵器がなくなってきたロシアに頼られ、彼は確信しているかもしれない。

「やはり、ミサイルだ。ミサイルは、すべてを解決する」

筋肉万能論と同じである。
こうして、彼の軍拡への思いは膨らみ続け、人民の暮らしは二の次になっていくと……。

こういう思考回路の人に対峙する場合、必要なのは相手の価値観の把握と、それに応じた交渉材料でしょう。
つまり、ミサイル。

☆ミサイルなし
「話し合いをしましょう」
「ミサイル無しは、黙って言うこと聞けよ。さもなくば、発射する」

☆ミサイルあり
「こっちには、お前より凄いミサイルがあるぜ」
ぐぬぬ……。俺に撃たないと言うなら、俺も撃たないぞ」

たまに、譲り合いの精神を外交に持ち出す人がいるけど、譲ったら“おかわり”を要求され、相手に舐められるとか思わないんだろうかと……まぁ、いいや。

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北朝鮮がロシアに武器を輸出すれば、ロシアが賛同した国連安全保障理事会決議に違反することになる

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そんなこんなで、ロシアから北朝鮮へ兵器の技術が流出し、厄介さが増す可能性が一つ。

ロシアから研究者は出せないが、学びに来るならいいよと言われ、第二のフルンゼ事件が数年後に起こる可能性が一つ。

ロシアに行っている間に、国内で何か起こっている可能性が一つ。

ロシアと北朝鮮が繋がりを強める一方で、中国がロシアに距離を取るようになり、北朝鮮の中国離れが少しずつ強まっていく可能性が一つ。

三国のバランスが崩れたとなれば、脱北者が逃げ込む中国の街で何か起こった際に、今までと違うような展開になって思わぬ事態に……。
と大げさに描くのは、こういう情勢下だとバタフライ効果みたいな変化が起こるから。
偶然の事件が、絶妙な均衡を崩して、必然的だったと語られる騒動を起こすような……。

過冷却みたいに、凍る準備はできている水が、そこにはあるのだ。

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