メモ書き

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ロシアで、オウム真理教が復活する可能性

仮にプーチンがいなくなり、隠されてきた現実を知ったとしても、それを受け入れられないロシア人はいるでしょう。

そんな話。

「お前が信じてきた情報は、すべてが間違いだ」

そう突きつけられ、すぐに「はい、わかりました」は難しい。
「嘘だ」という一言が、条件反射で出る人も少なくない気がします。

そのくらい、人間は自分が信じてきたもの、言い換えれば時間を投じてきたものに、価値を見出しているわけです。
価値観の否定、アイデンティティーの喪失。
この気持ちの揺らぎが、いずれロシアを覆うことになる。それが意味するものとは何か?

新たな信仰を求める……。
宗教というのは、世界を理解するための安易な手法。

今、苦しいのは罰だとか。
この世は、こうなっているとか。
死んだこともないくせに死後を語り、現世を蔑ろにさせ、貢物だけを要求する。

そのうえ、勢力を増すために冠婚葬祭に口を出す。
結婚相手を信徒にすれば、信者は倍。
子どもも信徒になれば更に倍々。
葬儀では、死者が信じた宗教としてアピール。亡き人を悪く言えない場で、その人が信じた教えという批判しづらい存在として、アピールが繰り返されていく。

まぁ、私の宗教観は置いておくとしても、人の弱みにつけ込むのが宗教の勧誘。
ヤバい宗教ほど、その可能性は顕著。


* * *

オウム真理教が重点的に進出したロシアでは最多時、日本を上回る約3万人の信徒がいたとされる。当時、教団はロシア人科学者に接触を試みていたほか、大型ヘリや自動小銃を入手していた。

www.asahi.com

アメリカと張り合っていた自国が突如解体し、12の国々に分裂したことによるロシア人の喪失感、経済的な困窮は計り知れなかった。ソ連時代は宗教は否定され、弾圧されてきた。「理想」と言い聞かされてきた社会主義共産主義が夢散し、人々は精神的な支柱を失った。

そんな心の隙間に入り込んだのが、オウム真理教だった。教団側はテレビやラジオで盛んに宣伝、有力政治家たちに接近していった。入信者は後を立たず、日本と同じように、自宅や金など、なけなしの財産を教団に納めた。

www.huffingtonpost.jp

 

 シンフェローポリでは、ロシア海軍の関係者だった男性信者が98年ごろ、オウム真理教の教義を引き継いだ宗教団体を設立した。教義のほとんどがオウム真理教と同じと捜査当局は見立て、監視下に置いた。

 2018年5月、モスクワやサンクトペテルブルクオウム真理教の布教をしていた疑いで、海軍出身者とは別の男が逮捕されている。

<中略>

 他にもオウム真理教関連で摘発される人は後を絶たない。ロシアではまだオウム真理教は生きているのだ。

npn.co.jp

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彼らは、どんなストーリーを作るだろう?

政府が作ったプロパガンダに踊らされていたと思いたくない心理。
まず、これを狙う。

つまるところ、「自分は悪くない」「悪いのは、他にいる」という願望。
それを満たしたうえで、「世間が知らない真実」を手に入れること。

↓ こんな感じに、後付けでアレコレ。

www.afpbb.com


そして、真実は“闇の勢力”によって世界から消されたとする。
どうやって“闇の勢力”を確認したのか、見つけた時点で“闇の勢力”じゃないといった突っ込みは、誰もしない。そういう人だけが集まる。
信じたいものだけを信じ、やがて人は幻想に縋りつく。

でもって、その“闇の勢力”に対抗するために活動していたのが、宗教団体みたいな論理展開。
こんな感じのストーリーで、激減した信者を増やすかもしれない。

そう思ったというメモ。

まぁ、その、日本でも似たような話は聞くけどね。

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