話題にする人も少なくなったので、参院選の話。
「赤松 健」氏が、528,029票を得たのを見て、票田マーケティングが機能していないんじゃないかと思った件に関するメモ。
ついでに言えば、支持団体の存在感の無さ。
赤松 健 528,029
片山 さつき 298,062
赤松氏と言えば、漫画家。
選挙カーが事故ったとか、落ちそうだというコメントとか、そういう話題しか見なかった気がするけど、結果は自民における最多得票。
で、支持団体が無い。
「私は特定に支持団体がないので厳しいですが、派閥に入るといざというとき最後の最後で上からの指示に従わなくてはいけなくなる。私は表現の自由を絶対に裏切りません。与党の最初の部会の段階なら、全会一致でなければ法案は通らない。手を打つにはこれしかないんですよ」
対して、片山氏は支持団体の総合商社。
士業系をチョイスしてみましたが、他にも裏千家や全国おしぼり協同組合連合会などあります。
山のような支持団体があっても、30万を超えませんでした。
団体が支持を表明していても、その関係者が入れるとは限らないし、関係者へのアピール不足や、そもそも人数がいないという可能性も……。
例えば税理士だと、令和3年9月末時点の税理士登録者数は79,805名。
平成31年4月30日時点の弁理士数は11,474人。
全国の行政書士は46,301人。
この数を多いとみるか、少ないとみるか……。
って考えていくと、支持団体を増やすメリットが微妙に。
だって、その団体にとって不利益に繋がる行動ができないという制約は、政治家としてのデメリットになるもの。
あっちの顔を立てて、こっちも立てて……みたいに?
支持を受ける以上は、そのデメリットを甘受してもなお、有難い票数の確保が期待できないと困るでしょう。
選挙ボランティアの確保を抜きにすれば。
となると、支持団体なしで最多得票の意味は、大きいんじゃないかな?
無論、彼に期待する「漫画やアニメの表現」あるいは「著作権の問題」こそ、所属している団体を超え、有権者が問題視している課題なのかも。
興味の範囲が「ソシャゲ」と「漫画」しかない人なら、他のテーマより響くでしょうし。
あと、票の被らなさも重要でしょう。
仮に、彼と同じような主張をする漫画家が他にいたら、そっちにも票が流れるのは想像に難くありません。
そういう観点で見ると、票田マーケティングとして「漫画の読者」という層へのアピールが、他党も増えていくんじゃないかってね。
まぁ、片山氏の支持者が「党名」を書いた可能性もあるかもしれないけども。
候補者名を書く人は全体の4分の1程度に過ぎない。
* * *
確実な票欲しさに、支持団体に手を出すよりも、他の候補者と被らない需要を満たす。
その受け皿をマーケティングしたらと思わないでもないという話になりますかね。
支持団体と言えば、世間的には宗教ですか……。
あの事件をキッカケに一斉に報じているから、書ける人も増えているのだと思います。
誰かがポツリ、ポツリと書く感じだと、向こうは狙いを定めやすい……。
統一教会 vs.「週刊文春」 取材班はサタンと呼ばれ、信者が会社を包囲#週刊文春https://t.co/6xyOnfs1fo
— 週刊文春 (@shukan_bunshun) 2022年7月20日
信仰の対象が否定的に扱われると、信者が取る行動は一つ。
そこに恐怖を抱き、「何かを発するよりも、関わらないのが賢明だ」と判断する人は少なくないでしょう。
反セクト法がある国に住んでいるなら、別かもしれませんが。
別の宗教を例に出しても……。
いや、何でもない。
しかしまぁ、何が起こっても取ってるポジションで言い争うだけの人たちって、いるもんですね。
「アイツは、そっち側だ」
「お前らの影響を受けたんだ」
そう、攻撃する手段に使うだけ……。
不都合な情報は見ずに、都合の良い情報だけを集めて。
行きつく先は、たぶん下のような最大のファンとしてのアンチ。
それはそれとしても、反カルトを掲げた人物がフィギュア化され、“不健康”な支持を集める現象を見て、カルトを否定して教祖に崇められたら、こんな皮肉もないなと。
可能性としては、あるんですよ?
これキッカケで、政治と宗教の関係が見直されたり、状況が何らかの好転を見せた場合、暗殺者としての行為を横に置き、「キッカケ」だけがフォーカスされ、当時を知らない後世の歴史家あたりが評価する……みたいな感じで。
そのうち、投稿集みたいなものが聖典になり、妙な解釈を加えられていったら最悪。
宗教って、否定的な立場で研究していたはずの人が、木乃伊取りが木乃伊になるように、「もしかして、本当は」と、意味不明な手のひらクルーするくらい、アブナイものだと思うところもあるんですよね。
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政治と宗教の関係が……。
そう書いたけど、今後の展開予想としては複数。
まずは、そのうち忘れるだろうと政治家が判断し、何もしないうちに他の大きなニュースにかき消されるパターン。
次に、どこまでが「関係があった」と言えるのかという方向に話題が切り替わるケース。
会員はダメだけど、挨拶レベルはいいとか、そういう微妙なルール決め……。
最後に……と思ったけど、面倒になったので終了。
国の改善という点で見ると、監督省庁が幅を利かせる天下りみたいなケースが存在し続ける限り、大きな変化は期待できないような。
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ワシントン・タイムズって、どうなるのかなぁ。