メモ書き

****

中国の小粉紅(ピンクちゃん)は、天安門事件を知らない?

youtu.be

「ゼロ・コロナ政策」に対する抗議活動が広がりを見せる中、天安門事件のようなことが起きるんじゃないかと危惧する声を見てのメモです。

まぁ、天安門事件のときは活動の主体が学生でしたけど、今回はそうじゃない。
デモの参加者の中には、高齢な人も混ざっています。
で、天安門事件を知る人と、そうじゃない人では、警戒の仕方も違っているような……。
声高に叫ぶ若い人に近寄る警察(?)を見て、逃がすように連れていく老女を見た気がします。

天安門事件を知っているが故の政府に対する恐怖。中国共産党への恐れ。
しかし、それは当時を生きた人だけの特質。
言論統制で“天安門事件”が無かったことになっている世界線で生きる世代「小粉紅」には、弾圧の歴史から来る恐怖が無い。
恐怖が無いから、行動に移せる人もいるでしょう。

これは、不都合な事実を消そうとしたら、新たな不都合を生みやすい土壌を培ったという皮肉……。

* * *

小粉紅(しょうふんこう、シャオフェンホン)とは、中華人民共和国における1990年代以降に生まれた若い世代の民族主義者のこと。

www.weblio.jp

theinitium.com

* * *

天安門事件と比較するにしても、規模が大きく違っているので、同じような局地的な“解決策”は取れない。
それに、このネット時代に同じことをし、情報統制しようものなら、“格好のネタ”にされるでしょう。
ここでいう“格好のネタ”は、ある種の大義名分だったり、政治的なトリガーだったり、そんなところ。

むしろ、それを狙って意図的に見逃す人もいるかもしれません。

習近平の三期目で排除された「共産主義青年団共青団)」とか。

 

att3200.hatenablog.com


あくまで、いつもよりネット検閲を緩めています程度の。
まぁ、数が多けりゃ対処もできないでしょうけどね。
何せ、人口の多い国なので……。

仮に、中国人民解放軍陸軍が約98万人いたとして、それで14.12億人を抑え込めるとは思えない。
1人の軍人が約1,500人を相手にできるなら……。

* * *

相変わらず、不都合なものは“無かったこと”にしているようだけども。

 

www.sankei.com

どう思ってるんだろうね。

中国共産党「海外はコロナで大変だ」
民衆「あれ? ワールドカップじゃ、誰もマスクしてないぞ」
中国共産党「これはマズい。消せ消せ」

感染症の拡大初期において、封じ込め政策で何とかなっていた頃に、中国共産党マンセー言っていた人も、さすがにダメだと思ったことでしょう。

下の番組に出て、自国を誇っていた若者の今の意見を聞きたいところです。

att3200.hatenablog.com

結局さ、「隔離」も「検査」も根本的な解決策にはならない。
それは「広げない方法」のひとつでしかないので、「治す方法」や「予防」に比べれば、手段としての格が落ちる。
そこをわからずに、「とにかく、PCR検査だ」と言っていたテレビ局のコメンテーターあたりは、検査利権から金でも貰っていたのか、はたまた単なる政権批判の手段だったか……。

まぁ、いいや。

初期だけなら隔離でもいいけど、あとは他国に倣えばワンチャンあったのに、方向転換できなさは権威主義国家の宿命か……。

* * *

反戦のために白い紙を掲げたロシアに続き、中国でも白い紙。
これも、権威主義国家のトレンドなのか。

jp.reuters.com


だからって、白による革命みたいに書くと、白色革命っぽくなるのでアレですね。

www.y-history.net


* * *

問題は、今後の展開でしょうね。

この波が「アラブの春」みたいなものを引き寄せたとしても、おそらくは明るい未来は待っていないでしょう。

トップが変わろうが、政治スタイルが変貌しようが、人口オーナスは不可避だし、土地の利用権バブルは終わってるし、失った海外の信用は……。

そう、期待できることは少ない。
ある意味、遅すぎたのかも。

民主主義的体制が確立すれば、そういうのを投資の第一条件とする人は注目するでしょうけど、今後の成長という観点で見ると微妙。
この“下っていく時期”に民主化というのは、民主化の印象を悪くさせるんじゃないかと、そっちの方が気がかり。

かつて、ソ連が崩壊した後に大変だったように、中国共産党による一党独裁の方がマシだったと、“上がっていく時期”だから上がっていただけなのに、その辺を踏まえずに“変化後の中国”を批判し、ノスタルジーに浸りそうな今後が想像できなくもない。

アラブの春」のあと、酷い状況になっている国があるように。

* * *

あれは民主化の問題ではなく、国民性の問題なのかも。
民主主義の不向き。
あるいは怠惰度合い。

何よりも怠惰が優先し、性善説より性悪説が基本だと、マッチョなトップ至上主義に陥り、ヤンキーがケンカが強いのをボスにするように、模範にすべきじゃない人物が最上位に君臨するという展開が延々と……。


【追記】

「小粉紅(ピンクちゃん)」を知ったのは、とある動画でしたね。
ニュース系の動画を再生している流れで……。

www.youtube.com

たぶん、中国の方です。

 

* * *

本筋には関係ないけど……。

メディアは簡単に「前代未聞」というけどさ、過去の出来事を思い起こすなら「前代未聞」じゃないよね。
「~以来」とか断り入れてまで使う言葉かなぁ。