以前、出版に携わっている知人が食欲がない日があって、原因を訊いたら児童レイプ被害者を見たのだと……。
まだ体も出来上がっていない状態で、そういう行為を大人がガッツリすると、文字通り破壊されてしまう……とのこと。
ネットで検索すれば、その人が見たようなグロ画像が出てくるかもしれないけど、興味本位で見たいものでもないので調べることはないでしょう。
ただ、戦時下における児童レイプ被害の報道を目にし、そのときの知人とのやりとりを思い出しました。
今となっては、その人の顔すら思い出せないのに、エピソードだけは覚えている……。
* * *
で、思ったわけです。
そういった児童レイプ被害の画像が出れば、大衆が動くだろうと。
でも、流されない。流せない。
宗教がどうの、思想がどうの、歴史的背景がどうのという理由を吹き飛ばす、性欲モンスターの鬼畜所業。
それは爆撃よりも大きな苦痛を与えているかもしれないけど、お茶の間に届けられることはないでしょう。
サスペンスドラマで殺人は描けても、生々しいセックスが描けないように。
何より、被害者の尊厳を再び傷つけることになるかもしれないし。