1995~1996年あたりに放送された番組を再放送で見ての感想です。
ブルーレイBOXが29,066円するのに、普通に再放送するね、NHKは。
・第1集 20世紀の幕開け~カメラは歴史の断片をとらえ始めた~
・第2集 大量殺戮の完成~塹壕の兵士たちはすさまじい兵器の出現を見た~
・第3集 それはマンハッタンから始まった~噴き出した大衆社会の欲望が時代を動かした~
・第4集 ヒトラーの野望~人々は民族の復興を掲げたナチス・ドイツに未来を託した~
・第5集 世界は地獄を見た~無差別爆撃、ホロコースト、そして 原爆~
・第6集 独立の旗の下に~祖国統一に向けて、アジアは苦難の道を歩んだ~
・第7集 勝者の世界分割~東西の冷戦はヤルタ会談から始まった~
・第8集 恐怖の中の平和~東西の首脳は最終兵器・核を背負って対峙した~
・第9集 ベトナムの衝撃~アメリカ社会が揺らぎ始めた~
・第10集 民族の悲劇果てしなく~絶え間ない戦火、さまよう民の慟哭があった~
・第11集 JAPAN~世界が見た明治・大正・昭和~
放送当時に見ていなかったので、これが初見。
まず、見てすぐに歴史を感じましたね、映像内での文字の出し方に……。
OPにおけるフォントがダサい。文字の動かし方がダサい。
背景にある文字、特にベーブルースなんかは一部だけ野球のバットのイラストだったりして、センスの古さというか、当時は これが流行りだったのって感じで……いや、当時でもダサく感じたでしょう。
あの頃の映画を思い出せば、こんな昭和な演出しねぇ~よってなるもの。
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それは、さておき内容。
当時の映像で振り返る趣旨なので、時代が古くなるほど西欧視点の映像が多くなります。
そりゃね、発展度合いが違っていたもの。
日本で初めて撮影された動く映像にしても、海外の人が撮影したもの。
そんな感じなので、向こう目線による情報と捉えた方が良さそう。
それは、「カラーでよみがえるイギリス帝国 植民地の拡大と独立」あたりでも見られること。
例を挙げれば、自国のアフリカでの行い等はサラッと流す癖に、日本軍の捕虜の扱いの酷さは多く語る感じの……。
まぁ、そんなもんか。戦争の語り口なんて。
基本、番組内では戦争の映像をもとに、自国の非道も他国の非道も語られます。
とはいえ、如何せん映像ありきの番組作りなので、映像が無いところはナレーションで補うしかなく、解説不足というか内容が薄くなることも……。
印象的だったのは、これはプロパガンダだろうという映像を、「映像内では、こう伝えられています」と素材のままを解説せずに使っていること。
日本にとっては不利な内容なので、他の国だったら流さない国もあるだろうなと思った次第。
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全体的にですが、なかなかに凄惨な映像が出てきますね。
ナチス占領下になったフランスで、ドイツ兵と交際していた女性たちが、ナチスが撤退した後にリンチされている様子などは、初めて見ました。
アウシュビッツやホロドモールは、他の番組でも見たことありましたが……。
ほかに、「あぁ、そうなんだ」となったのは、ドイツが米・英・仏・ソの四国によって分割占領され、ベルリンの西側が資本主義のショーウィンドウと化した後、それに対し危機感を抱いたソ連が西側の電気を止めた件。
何というか、ガスプロムのそれだよね。現在進行形の……。
危機感を抱いたと書いたけど、これはソ連目線であって、東ドイツの市民目線だと、西側の方が発展していって、給与もいいから向こう行きたいよってところかな。
通貨のレートが日々上がっていくんだもの、焦りもあったでしょう。
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印象的なのは、「独裁者が約束を守る」と思っている西側の為政者が、裏切られ続けるパターン。
ヒトラー「ここだけ、ここだけだから。下手に関与して、大事にしないで」
西側のトップ「そこだけだぞ」
ヒトラー「嘘。お前のところも攻めるぞ」
スターリン「ここだけ、ここだけだから。下手に関与して、大事にしないで」
西側のトップ「そこだけだぞ」
スターリン「嘘。他も攻めるぞ」
プーチン「クリミアだけ、ここだけだから?」
……学習しないヨーロッパ。
その都度、他国へ行く道路のような扱いを受けるポーランドの悲惨さも含め、何だかなぁという気分に。
このシリーズも後半になると、再編集している感じが拭えなくて、正直言って飽きてきました。
それでもまぁ、最初の4回くらいは日々の楽しみが増えた感じで、嬉しい再放送でした。