NHKの番組の感想です。
タイトルの「2030」は「2030年」から。
2030年代というニュアンスもあるんでしょうが、その辺が分かれ道になるという話。
1回目は、温暖化がテーマ。
この辺からの「2030年」なんでしょうけど、回を追うごとに「2030」という数字からは遠ざかっている気がしないでもない……。
おそらく、このタイトルにしたからには、1回目の放送が一番やりたかったものだったはず。
でも、個人的には3回目のマイクロプラスチックが印象的。
あと、全体を通して思うのは、未来予測ドラマは好きじゃないってこと。
未来からメッセージが届いて、わざとらしい芝居で未来を見せる感じが、どうも苦手……。
朝の連続テレビ小説でも思いましたが、自分はNHKの“セット感”のある映像がダメみたいです。
以降は、各回の振り返り。
* * *
2030 未来への分岐点 (1)「暴走する温暖化 “脱炭素”への挑戦」
この回だけ、やたらと素材が豊富。
下記リンク先でダウンロードできます。
温暖化と言えば出てくる話が多数。
氷が溶ける、海水面が上がる、気温が上昇している、山火事が起こる……。
なので、実は あまり印象にない回。
2030 未来への分岐点 (2)「飽食の悪夢 水・食料クライシス」
食糧問題の回。
未来の渋谷で、路上販売する芝居しか覚えていない……。
富める者は山ほど買い、貧しいものは食料にありつけない。そんな二極化の映像。
輸出入を「水」換算した話も出たような気も。
仮想水とは、ロンドン大学のアンソニー・アラン名誉教授が1990年代に提唱した考え方。食料などを輸入する際に、その生産に必要な水も輸入したことになると考えて、輸入した水の量を計算したものだ。
引用元:
2030 未来への分岐点 (3)「プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界」
で、一番印象に残っている回。
勝手なイメージで、海洋生物なんかがプラスチックの破片を詰まらせて死んでいるくらいの話が繰り返されると思っていたのですが、ナノレベルの粒子となったプラスチックの存在に触れたので、「おっ」という感じ。
劣化して細かく分裂したそれは、氷で閉ざされた遠い海でも見つかった……。
下記は環境省の資料より。
南極におけるマイクロプラスチックの粒子サイズの分布と形態観察の結果、観測された 44 個のプラスチック片のうち 29 個はポリエチレン、ポリプロピレン等で、残りはポリスチレンやそのほかの材質であった
日本周辺の海域はマイクロプラスチック数が多く、世界の平均の 27 倍にも達していた
引用元:海洋プラスチックごみに関する既往研究と今後の重点課題|環境省
このナノレベルの粒子となったプラスチックが体内に入り込むと、どうなるのか……。
ある程度の大きさまでなら、排せつ物として出る。
しかし、小さすぎると体内を巡る……。場合によっては、脳にまで到達。
ちなみに、その場合の影響については、確か研究中だったはず。
他にもまぁ、東南アジアの国あたりにプラゴミを輸出し、そこの処理業者の任せたものの、実際には「処分」より「燃やす」方が安上がりなので、火事を装って……。
それよりも酷い場合は放置。
そんなこんなで、劣化して細かくなったのが散乱していくと。
日本近海でマイクロプラスチックを採取している人や、海流に乗って流されてきたのを拾う人たちも出たような。
日本のゴミは東へ、日本の西側にある国のゴミは日本へ。そういう流れがあったような。
それと、違う番組だったかもしれないけど、海にあるゴミの追跡をしたら、海に流れ込んでいる川の上流あたりのスーパーのものだったとか……。
結局、きちんと捨てれば問題ない代物でも、そうじゃない人がいれば、リスクとして顕在化するわけですよね。
スーパーのレジ袋に関しては、海外の子供の活動が発端だったとか。
発想としては、購入店舗と家の間でしか使わないのに……みたいな?
2030 未来への分岐点 (4)「“神の領域”への挑戦 ゲノムテクノロジーの光と影」
ゲノム解析のコストは限りなくゼロに近づくと試算されるのが2030年という話。
驚くほど内容を覚えていない回。
2030 未来への分岐点 (5)「AI戦争 果てなき恐怖」
大国がAI兵器の運用を本格的に開始する2030年という話。
番組の尺からして、短くなってない?
内容はまぁ、AI脅威論。
携帯の通信状況から人がいるのを特定し、ミサイルが撃ち込まれるというもの……だったかな?
「あれ、終わるの早くない?」というのが率直な感想。
* * *
まだ続いているシリーズなのか、その辺はよくわからないですが、なんとなくメモしておこうかと思って書いてみました。
続くとしたら、何をやるんだろう?
レアメタルとか?
どこが、どんな風に採掘し、どんな問題があるのか……。
どんな製品に使われていて、その製品の需要は増していくのか……。
なんてことをやったら、1回目に対するカウンターになったりして。