メモ書き

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欲望の共産主義|独裁者が自国の繁栄を望めない理由

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タイトルは、とある番組のもじり。

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どんな為政者にとっても、自国の繁栄は望むべきもの。
自国の不利益になることは、しない。

そうでしょうか?

……というメモ。

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繁栄には、成功者がつきもの。
大きな成功をおさめた人には人望があり、資産も名誉もある……。

それって、独裁者にとっては都合が悪い。

自分の地位を脅かす存在になるから。

出る杭は打たれるじゃないけど、若い芽を摘むように「新たな支配者候補」は消したいところ。
でも、仲間は要る。

だから、自分の派閥だったり、忠実だったりする奴は活かし、そうじゃない奴は冷や飯を食わせるか、始末する……。

そういう思考の持ち主にとって、都合の良い社会システムとは何か?

「財産の共有」であり、「資産の平等」という発想。
間違っても「権利の平等」ではない。

大勢の地位や力を“平ら”に伸ばすことによって、誰かが力を強めるのを防ぎ、自分の地位を脅かさないようにする。

「資産の平等」を実現するために「分配」を掲げ、「分配」する権限という力を手にした官僚が大きな顔をする。その上には独裁者が君臨し、自分の分配量を最大値化。

これが、共産主義が独裁者に好まれる理由のひとつかもしれない。
……っていう個人的な見解。

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「税金は、金持ちから搾り取れ」

みたいな発想は、そういう輩を生みやすい土壌に思えなくもないんだけど、どうだろうね。

人間の負の感情に基づく社会システムが、その感情を増長させる作用を持つのは、別に不思議じゃない。
妬みや嫉みから来る病的な他者依存感情が、相互監視社会に発展するように?

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独裁者が、自分の地位を脅かす存在を恐れるのは、生命の危機を感じるから。

多くの者を葬ってきた権力者は、いつか自分も同じ目に遭うと思っている。
自分がしてきたように、新たな権力者も同じことをすると疑わない。

みんな、自分と同じ思考回路だと思っている……。

みんな同じだと思うからこそ、孤独になる。
自分ほど、信じられない奴がいないから。