『カゴパク……スーパーに備え付けの買い物カゴを客が持ち去ること』
数日前、近所のスーパーで見たんですよね。
隣のレジを終えた婆様が一言。
「これ、ちょっと借りていくね」
ずっと、そっちを見ていたわけじゃないので、“これ”が何を指すのかわからないまま、気になって目で追ったらカゴを持ち上げていました。
サッカー台に運んで、袋にでも入れるんだろう。
そう思っていたら、そのまま店の外に出ていった……。
私は普段からボーッとしているので、「あぁ、持ってった」くらいの感覚でした。
自分のレジ打ちが終わり、お金を払うターンだったので、すぐに意識はそちらへ。
で、帰り際、再び先の婆様の姿を見るのです。
婆様は、自分の車まで荷物を持っていき、トランクに投入。
そのあと、店員と何やら話していました。
普通の話し合いという感じではなく、互いに詰め寄っている雰囲気だったような……。
それくらいしか情報量がない出来事なんですが、なんとなく気になっているんですよね。
たぶん、あの婆様は「あとで返すし、たくさんあるから、1つくらい貸してくれてもいいじゃない」みたいな感覚だったのではないか。
店側が「清算前」と「清算後」でカゴを分けている理由とか、そういうのは眼中にない感じで……。
カゴを借りるにしても、カゴのレンタルをやってる店じゃないので、サービス外を要求するのはお門違い。
……なんだけど、客の要望に応えるのが親切みたいな発想があるなら、持ち帰っちゃいけない理由を説明するのも大変だろうなぁ~とか。
あと、ああいう行動に出る人を相手に、素早く反応できる人って凄いよなとか。
すっかり反応速度が落ちた私などは、思うわけですよ。
* * *
で、まったく関係のない話なんですけど、セルフレジの空き具合も思い出しました。
別のスーパーでは、お店の人がいるレジは混んでいるのに、セルフレジはガラガラなんですよね。
なので、私はセルフレジに行って、一人でバーコードを読み取り、電子マネーで払うわけなんですが……。
それを見た高齢の身内に、「面倒じゃないの?」と言われる始末。
並ぶ時間が短縮できるうえに、読み取るのが割と楽しいんだけど……。たまにやる作業だからだろうけども。
そういや、同じ人に別件で「面倒じゃないの?」と言われました。
タブレット端末をプレゼント後、その使い方を解説したら……。
「面倒じゃないの? よくこんなの毎日、使ってられるわね」
あぁ、そうなのか。
些細なことを面倒がる人ですら相手にしないとダメなんだな、社会の仕組みってヤツは。
こいつは大変だ。
なんてことを思ったというメモです。
きっと、カゴも面倒なんですよ。
用意するのも、中身を入れ替えるのも。
スーパーも、適度なカゴを販売すればいいのに。
何なら「レンタルカゴ」を始めるとか、飲み屋のボトルキープみたいに、マイカゴのキープをすれば……。
すれば、その店に来る理由を作れるけど、家からカゴを持っていく人がいるもんな。
じゃ、やっぱり「いつでもカゴレンタル」で、有料で折りたためるカゴを貸し、返却したらレンタル額と同額の割引クーポン券を配布と……。
これなら返すインセンティブが働く。
エコ? 持続可能性?
巡り巡って、空き瓶回収と同じじゃん。