メモ書き

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同じ発言でも「10代無職」と書けば、意味合いが違ってくる

有名人「ああだ、こうだ」

10代無職「ああだ、こうだ」


同じ「ああだ、こうだ」でも、肩書きで受け止め方は変わってくる。

何とか賞を受賞と同じように、箔がつくからだ。
それゆえ、権威効果なんてものがある。

「雑誌で紹介された××」
「あの××さん愛用」

この文言に、実績はいらない。
お金を積めば可能だからだ。

雑誌の掲載なんて、その雑誌に広告を出せば、ページを割いてくれるだろう。
広告収入で食ってるんだから、当たり前だ。

愛用品になるのも、いわゆるステマで知られた通りのこと。

その点で言えば、売り上げNo.1の方が、まだ実績として……。
いやまぁ、自分で購入すれば増やせるけどね。リピート率も。

結局のところ、「アットホームな職場です」くらいに、実態を示すものが少ない文言になる。


こういった宣伝活動は、広告の基本みたいなもの。
何かを宣伝し、勢いづかせるには、必要な活動だったわけです。

それが……と書き始めると、話がズレていきそう。
書きたかったのは、情報の見方の話。

www.itmedia.co.jp

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情報の発信者が「宣伝したいもの」を宣伝するとき、権威を大事にする。

就業経験がなく、知識や技能に優れているわけでもない人……。
例えば、ただの10代無職を担ぎ上げるとき、何と呼ぶか。

「XXの活動で話題の……XX活動家」
「XX実業家」
「XX専門家」

専門家は、名乗った時点から、専門家。
資格も試験も要らない専門家の肩書きは、権威効果を期待した人が生み出した無職の別名。

たまにテレビに出る、雑誌に記事を書く……。
それをフリーと言えなくもないが、頻度が低ければ立派な無職である。

だが、無職と言っては聞こえが悪い。

だから、肩書きを探し求め、適当なのを見つける。
その適当な肩書きで出続け、一定の認知度に達すると、芸能人や有名人にジョブチェンジ

そうなると、もう肩書きは気にしなくていい。

実質的に無職であっても、肩書きではなくフルネームで済む。
その人の情報量として、フルネームで事足りるからだ。

「お笑い芸人のXXが……」と始めなくても、XXで済むのだ。
仮に、もう「お笑い」の舞台に立っていなくても。

こうなると、彼らの職業を適切に示す単語は、彼らの名前になるのではないか。
お笑いをやろうと、創作活動をしようと、A氏はAという職業なのだ。

それを踏まえ、「同じ発言」について考える。

内容が同じ発言であれば、同じ評価を受けるのが筋。
しかし、人は「誰が言ったのか」を重視する。

医師が医療について語るのと、霊媒師が医療について語るのでは、信憑性が違うからだ。
そこには、職業人として前提となる経験や知識があり、それを信頼の指標として、無意識に……。

と書き始めたけど、そうじゃない人も、いるんでしょう。
特に宗教が絡むと、宗教内の権威効果が半端なさそうだもの。

そう、宗教の権威効果は半端ない。
名前や肩書きの重要さを知っているから、なんたらネームとか、意味不明の肩書きとか、ランクがあるんですよね。

資格ビジネスみたいに、「新しい肩書き」をウリにするサービスなんかを始めて、儲けてみたいと少し思いました。

で、情報の見方に関しては、「無職」って書かれたら、取り上げた媒体は「持ち上げる気なし」なので、叩いていい存在として野に放ったか、フラットな情報が約束されたのかのどっちか。

その程度のメモ。

逆に、よくわからない肩書きや名前だけの場合は、相手の肩書きや名前を「無職」にして読んでみる。
そのときの受け取り方が、バイアスがかかっていない状態かもしれません。

10代無職なんて書いたら、「就業経験のない小僧が、何の価値も生み出していないクセに……」ってなりそうだけど。