メモ書き

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「見捨てていい命が、そこにある」としたら?

「1人の命を救うには、1,000人が不幸になる必要がある」

もし、そういう状況にあるなら、どんな答えが出せるだろう?

「なお、その1人の寿命は、数年以内に尽きる」

という条件が加わったら、答えは変わるだろうか?

「助けられる1人は、あなたが嫌いな人で、不幸になるのは友人や知人である」

なんて結果がわかっていたら、「何よりも命が優先される」と、躊躇せずに言えるだろうか。

ふと、そんなことを考えました。
倫理を重視し、「何よりも命が優先される」と言うのは容易いでしょう。
自分が「その1人」であるケースを想定すれば、言いやすいもの。
でも、自分が不幸になる側だとしたら……。

いや、人によっては逆かも。
助けられる1人になる方が辛い人もいるでしょう。
そういう人は、黙って死んでいくだけ……。

今の状況に照らし合わせれば、介護施設で感染爆発し、要介護の人が近隣の病院のICUを埋め尽くすケースが近いかも。

人口10万人あたりのICUのベッド数は5床程度
引用元:

www.jsicm.org

日本は、少ないそうです。

重篤になれば、「ずっと気に掛けなくてはいけない人」になる。
それを何人のスタッフで見るのでしょう。
どれくらいの医療リソースが必要になるのでしょう。

老い先短い人の余命を伸ばすために、医療知識を身に着けた人たちがリスクを冒し、場合によっては死を覚悟しなくてはいけないとしたら、「見捨てる」という判断が妥当なこともあるんじゃないか……。
これは、二次遭難の防止のような発想です。

助けに入れば、死ぬかもしれない。
なら、断る権利くらい、あっていい。
そんな気持ちのメモです。