メモ書き

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ドラマ「ウエストワールド」の感想

たぶん、オープンワールドRPG経験者か否かで、反応が異なるドラマです。

見方によっては、RPGNPCになった気分になるかも……。

このドラマが受け付けない人の感想は、次のようになると思います。

「主人公が誰か、わからない」
「時系列がめちゃくちゃ」
「設定が把握できない」
「どこを楽しめばいいのか、サッパリわからない」

話の作りとして、わかりやすくはないです。
どちらかというと、それを楽しむところがあるので。

例えば、そうですね…… 「これって、過去だったの?」みたいな。
「現在進行形で起こっている出来事だと思っていたのに」という驚きを得られるかも。

「あれ、この服って、さっき破けてなかった?」みたいに気付く人は、それが伏線だったと思うことでしょう。
とはいえ、シーズン2になると、「またか。これ、いつよ」みたいな気分に。

この先は、観た人向けの感想になります。
あるいは、見てないけど、内容を知ってもいい人向け。

* * *

エストワールドは、巨大なテーマパークです。
言ってしまえば、造られた西部劇の世界。
そこにいる人々は、アンドロイド。劇中の言葉を使えば、ホスト。

そこにゲストとして、人間がやってくるわけです。
ホストを撃ち殺したり、ホストと寝たりと、好き放題。それがウエストワールドの楽しみ方。

ホストには細かな設定があって、人間関係もある……。
そんな彼らと接することで、ゲストは物語の主人公となれます。もちろん、その物語は運営側が用意しているわけですが……。

と、ここまで書くと、最初に「オープンワールドRPG経験者か否か」と書いた理由が想像できるかも。
ホストへの接し方でクエストが発生するから、「コイツを助けたら、フラグがどうたら」という会話があり、そのセリフを理解するのにゲーム知識が要るみたいな話です。

別に理解しなくても、楽しめる人は楽しめるんでしょうけど……。

ただ、個人的には「そんなに面白くない」部類のドラマでした。
シーズン1の中盤から後半にかけてがピークで、序盤はイマイチ入り込めず、シーズン2は結末以外に興味が持てない。そんな感じだったかな……。

まぁ、感想は人それぞれなので、あくまで一個人の意見です。

序盤を楽しめなかったのは、物語が本格的に動き出すまでが遅いこと。
シーズン2では、気になる謎みたいなものがないこと。
そんなところでしょうか。

もし、これから見るつもりでしたら、次の点をおさえると見やすいかも。

1.フォードとバーナードのやりとりを通し、「運営側」を把握すること。
2.メイヴ視点で、ウエストワールドを見ること。

キーになる登場人物は、次の通り。

・ドロレス
サイコパスな老人
・ウィリアム
・フォード
・バーナード
・シャーロット
・メイヴ
※ 同一人物の現在と過去も含まれます。

メイヴ視点をすすめたのは、単純に彼女が次に何をするのかにワクワク感があるから。
あと、ドロレスは時系列が前後しているので、彼女の目線で物語を追うと、彼女と同様に混乱する恐れがあるからです。
でもって、彼女の物語が軌道に乗るのが遅い。
ということで、ホスト側の視点としては、メイヴがオススメ。

運営側は、フォードとバーナードを中心に見ていれば、設定の理解も早いでしょう。
シャーロットは途中からの登場ですし、立場の割には行動が軽率な気がして、なんかね……。

映像は過去と現在が入り乱れていて、その区別がしづらい本作ですが、流れている音楽に注目すると、少し違うかも。
例えば、ドビュッシーの「月の光」が流れてるときは過去みたいな。
まぁ、例外もありましたし、音源も違いますけどね。

人間そっくりのアンドロイドという設定がある時点で、「実は、この人もアンドロイドじゃ……」という予想をすると、推理ドラマ的な楽しみが生まれます。実際、そういうのがありますし。
「人間そっくりに作れるなら、誰かを模して……」というのも想像できますが、それもありました。と書くと展開が読めそうですが、その辺は驚けるように上手に表現されていたと思います。

* * *

オープンワールドRPG経験者か否かで、反応が異なるドラマって言うなら、なんかゲームをすすめろよ……と言われると、タイトルのチョイスに困りますね。
そんなにゲームをする方じゃないので。

西部劇なら、レッド・デッド・リデンプション 2 なのかもしれませんが、プレイしてないんで何とも……。
移動に時間がかかると聞いたので、やることもないでしょう。
ロックスター・ゲームスの作品は、グランド・セフト・オートVを少しプレイしたくらい。
冒頭の銀行強盗で投げ出しました。なんか、感覚的に合わないと思って。
スカイリムでは、暗殺もしてるのに、銀行強盗には抵抗があるという……。

そうだ、Fallout 4 をすすめよう。
エストワールドの始まりの街に似た拠点もあるし。
それにインスティチュートの存在なんか、まさに……以下略。


* * *


以上、ドラマ「ウエストワールド」の感想でした。