メモ書き

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ドラマ「MR. ROBOT」を一気見した感想

MR. ROBOT / ミスター・ロボット (吹替版)を一気見しました。
シーズン3の10話まで。
えっと、これで全部なんだよね?
「これで終わりですか?」という心境になる最後だったので、そう訊きたくなる作品。

これ以降、ネタバレ込みで感想を書いていきますので、視聴前の人は注意。

 

く、暗い……。

それが第一印象。
Silicon Valleyを見た後、「別のエンジニア系のドラマを見よう」と思って、アマプラで再生。
冒頭から、主人公の長いモノローグ。
コイツ、病んでるのか、それともポエマーかと思ったら、前者だった。
そういう主人公なんで、必然的に暗いです。

明るく楽しい雰囲気になるのは、昔のコメディドラマをパロッた回くらい。
まぁ、画面だけ明るいというか、笑い声が入るだけなんだけどね。
「アルフ」かな? あの変な生き物は。
吹替版だったから、声は所ジョージを期待したんだけど、違っていたような……。
確か、シーズン2だったと思うので、気になる人はチェックしてみて。。。

ストーリーを大雑把に言えば、ハッカーの集団が、別組織の助力を得て、大企業のデータを消す話。
消されたデータは、金融資産や借金に関するもの。なんで、世界的な企業だけあって、経済的な混乱も大規模。

主人公は、そのハッカー集団の一人。
アノニマスみたいなお面をかぶり、犯行声明の映像を公開して、大企業に不満を持っていた連中の支持を受ける。
主人公には、その大企業が原因で両親を……みたいな過去もあるけど、実際には「自分たちでやった」つもりが、都合よく「やらされていた」という感じ。
操っていたのは……という風に書くと、陰謀もの作品のストーリーライン。

けど、主人公が特殊なのと、時系列が行ったり戻ったりという構成なので、ヤバいものをやり過ぎて、記憶が飛び飛びになっている人の気分での視聴になります。
お陰で、陰謀がどうのではなく、記憶が欠落した時間に、何があったんだろう?
そんな推理をする作品に……。

これだけだと伝わりづらいので、主人公は多重人格と書いておきます。正確な言い方じゃないかもだけど、手っ取り早い書き方をすれば。
先に、それを知らされると、つまんなくなるでしょうけど。
ただまぁ、人によっては混乱せずに見れていいかも。

それくらい、わかりにくい。
人格が変われば、役者も代わるし、一緒に出てるし……。
やるんなら「ビューティフル・マインド」みたいに……以下略。

わかりいくいと感じたのは、他の作業をしながら見ていたこともある。
というか、なんかダルい箇所が幾つもあって、他のことをしたくなるんだよね。

例えば、ABCDという時系列だったとして、Aの後にDに飛んで、BとCで何があったのか気になってるのに、それが明かされるのは だいぶ先とか。
でもって、その間は他の人物の話が延々と続く……みたいな。
群像劇と言えば、それまでなんだけど、ゲームオブスローンズのように、「あの人物と、この人物が出会ったら、どうなるんだろう」的な気分にはならない。

ついでに言うなら、人物の行動に「こういうことがあったから、次の行動はこうする」みたいな原因と結果が……いや、違うな。
単純に、不快だったんだ。
登場人物の関係性が、どれも不快だったんだ。
嫌な感じの奴ばかりで、その関係性にも何ら魅力がなかった。嫌な奴であっても、コイツとコイツの関係性は、面白い。そういうのがなかった。
それが、すべて。


シェイラが死んだとき、私の楽しみは「破壊」しかなくなっていた。
ハッキングでめちゃくちゃにした世界を期待したのに、それに反比例して主人公が破壊の阻止に走り始める……。

主人公は、完全な悪にできないのか?
破壊者が破壊者で終わる物語はダメなのか?

そんな気分で最後まで見たような気がする。
だって、人格的な魅力で言ったら、エリオット君は皆無。
見たいのは、ミスターロボットの破壊的行動だけだもの。

仲間内で最初に死んだノッポが、「ドラマのハッキングシーンは、変なアニメのキャラが出てくる」と話すシーンがあります。
確かに、ありますよね。
何の言語を使ってるのか不明なプログラマーとか、ビジュアル的にわかりやすいよう プログラム処理が絵で表現されているとか……。
最近見たのだと、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』にあった。

で、そういうのを本作では「変なハッカー文化」を根付かせようと、今日もどこかの脚本家がせっせと……というわけです。
さらに、そのあとにLinuxでコードを書いているシーンを見せてくれるので、リアルな切り口で行くんだと期待感が高まる……。
なもんで、余計に「破壊」を期待してしまう。
だから、もっと そこで押すべきだった気がしないでもない。鬱陶しい人格の入れ替わりや、カウンセリングを抜きにして。

それに尽きる。

あと、ギョロ目が気持ち悪い。
主人公を含め、幼馴染、妹と、大きな目を見開いて、沈黙するのをやめてほしい。
あの間が、何とも耐え難い。
まぁ、個人的な感想なんだけど。

最後の終わり方に関しては、経済的な話は書けない。
もしくは、書いても面白くない。そんな印象。

貶したので、褒める点を。
先の通り、ハッキングシーン。
次に、秘密の組織的なノリ。
拘束プレイ好きな嫁の謎めいた雰囲気(途中まで)など。