NHKのドキュメンタリーの感想です。
内容は、菅前首相が退陣するまでの流れ。
改めて感想を書く段になって、こういう番組は専制国家じゃ無理だなと思いました。
それが最たる感想。
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安倍氏が辞めた後に就任。
そこで麻生・安倍両氏が想定していたのは、支持率が高いうちの解散。
でも、首相になった菅氏の頭に、そんな発想は皆無。
そうこうしているうちに感染拡大局面が到来し、そんな状況で解散はできないということに。
今思えば、就任した時点で「コロナ対応」「オリンピック」「総裁・衆議院議員の任期」という枷があったんですよね。
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焦点は、総裁選へ出馬しないという判断を下すまで。
当初は首相を続けるつもりでいて……というか、「いつ辞めるのか」は常に考えていたけど、その地位にいるうちから「辞める話」はしづらいという言葉も。
誰かに「何とか間に合った」と言ったのは、感染が落ち着いて選挙ができるようになったから……。
そう捉えられますし、「感染拡大している状況で、解散に打って出たら負ける」との言葉もあったので、無事な解散に持っていく使命感もあったのでしょう。
菅氏が意外そうだったのは、総裁選に立候補者がいたこと。
コロナ禍だし、争わずに再選。そういう可能性を見ていたのかも。
でも、現実は違っていました。
先の総裁選で二位だった岸田氏がいち早く出馬を宣言。
「党役員任期を1期1年、連続3期」を切り出し、ある種の賭けに出たわけです。
長く居座っている二階元幹事長を切ると言えば、党内の支持も……という算段があったのかも。
この「党役員任期を1期1年、連続3期」が、幹事長交代の流れを作るわけです。
それを菅氏に持ちかけたのは、麻生氏。
そのあとの展開は報道であった感じですが、菅氏が最も憤りを感じていたのは、別の“流れ”を作ろうとしていた人。
「菅は、総裁選をせずに解散に持ち込む気だ」
……というもの。
これが事実上の菅おろしへ。
そういう報道が出るように仕向けたのは誰か。
この辺に権謀術数渦巻く政界の妙がありますね。
自分の野望のため、対抗相手が不利になる情報を流し、自分が有利になるように持っていく。
この情報戦。
それは、今も続いているのかもしれません。
Dappiだ、Choose Life Projectだと、アンチ自民&アンチ立憲な人たちが騒いでいる裏に、それで有利になる人たちがいる……。
あるいは、国交省の統計不正に絡め、ずっと大臣を輩出してきた公明党を……。
まぁ、その前から不正はあったようですし、結局 協力するみたいだし……。ウダウダしていただけか。
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暗がりの中で、妙な位置からライトを当てる。
その光加減で終わった人にも見えるし、悪役にも見えるし、エネルギッシュにも映る……。
そういった“演出面”から番組サイドの考えを妄想しつつ、キングボンビー扱いの石破茂氏に苦笑。
河野氏が「派閥だの何だの……」と言う一方で、人間関係の大事さを同じ志公会のボスが「石破の部屋に入ったらダメだと、秘書官が言わなきゃ。それで増える票もあれば、減る票もあるんだから」と。
これに関しては、それ以上でも それ以下でもない。
選挙に対する信条がどうであれ、手を組めば「評価した」と見なされるし、影響を受けるのは必至。
アイツの考えは「そっちか」と思われるのは避けられない。
という流れを踏まえた後、菅氏はコロナ対応を振り返る会談へ。
そこには石破もというオチ。
なんか、先のライトアップの件もありますが、ニューリーダー岸田を演出した感がありますよね。
一人だけ横顔だし。
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