メモ書き

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なぜ、パソコンやスマホは、不完全さが許されるのか?

それにしても、おかしいと思いませんか。掃除機が吸ったり吸わなかったりしたら不良品です。冷蔵庫が「ちょっと混乱したので今日は冷やしません」と言ったら困るでしょう。でもなぜか、パソコンやスマホはそれが許されるのです。

ソフトウェアのアップデートがあるからいいじゃないかと言いますが、更新したって毎度毎度バグがあるじゃないですか。そもそもハードウェアと一緒に一体いくらで買わされているとお思いか。あんな高値で売っておいてカスタマーケアで「うまく動かないのは原因不明ですね」とか、平気でいうビジネスはおかしいだろう? という気持ちが、今も消えません。

withnews.jp

 

 上の記事は、「携帯電話が繋がらないから、地面に叩きつけて壊した人」が書いたもの。

どういう心境で叩きつけ、どんな自己分析をしているのかは、記事を読んでもらうとして……。

 

『なぜ、パソコンやスマホはそれが許されるのか?』の話。

製造物責任法(PL法)」のことを思い出したので、振り返りついでにメモしました。

 

第一条 この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

第二条 この法律において「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。

elaws.e-gov.go.jp

 

対象は「動産」です。

土地およびその定着物を不動産といい(民法86条1項)、それ以外の物をすべて民法上動産という(同条2項)。

kotobank.jp


データやプログラムは「無形物」なので、対象外。

ただし,組み込みソフトについては,機器に組み込まれた“部品”とみなされるためPL法の対象となる。
xtech.nikkei.com


なので、「おかしい」と思ったら、訴えてみればよかった……と、書くのは簡単だけど、大半のケースでは「免責事由」に該当するような気も。

(免責事由)
第四条 前条の場合において、製造業者等は、次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。
一 当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。

elaws.e-gov.go.jp

 
それに、使用環境の変化が激しい分野にPL法を持ち出すと、その分野の発展を阻害しかねない……ってなことを考えていたら、「日本人でプログラムが苦手な人の中には、完璧を求めるがゆえに上達しない人がいる」という話を思い出しました。

とりあえずやってみて、フィードバックを受け、改善していった方が伸びるそうな。

それは製品にも言えることで、「完璧な動作」を求めていたら、いつまで経っても発売できない。
まずは出してみて、糞味噌に叩かれて改善し、正解に近づけていく……。

大砲の打ち方と同じで、小刻みに調整するより、着弾点から大きく離して打った方が、3発目で目標に当たりやすいみたいな?

「これが正解だ」

そう言わんばかりに機能モリモリの高額商品を世に出し、まったく売れませんでしたで終了。
その横では、安価な限定機能商品が、度重なる改良の末に売れていた。市場のニーズをわかっていると言われながら……。

ってなことを思いました。


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PL法とは関係ないけど、ゲーム機バキバキとかもそうですが、芸能人は物を派手に壊すくらいのキャラ性がないと、埋没するのかもね。

何というか……、例えば、そう。
品行方正に何かの反対運動やっても、注目度は低い。
でも、奇天烈な行動をする人が何かやれば、その時点で注目されます。オマケで、反対運動している内容の紹介も。

品行方正さがウリの活動家にとっては、面白くないでしょうね。
もしも、いるのならば。

そういう観点で見れば、何の問題もなさそうな人では、つとまらない職種もあるような?