メモ書き

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ドラマ「Silicon Valley(シリコンバレー)」を一気見した感想

HBOのドラマ「Silicon Valley(シリコンバレー)」を一気見した感想です。

なんか、技術者系のドラマでも見るか。
そんな気持ちで視聴開始。

ストーリー概要すら見ていないものの、技術者が主役みたいな話を聞いていたし、どこが舞台がわかるタイトルなので、映画のスノーデンやソーシャル・ネットワークみたいなイメージを最初は持っていました。

なので、下ネタ全開のコメディに少し面喰いました。
あと、ゲロを吐くシーンが多いので、ものを食べながらの視聴はオススメしません。

見たのはシーズン5まで。
アマゾンプライムで、まずは吹き替え版でシーズン3まで。
その先は字幕版しかなかったので、シーズン4~5は下品な単語を読むことに。

字を読むのが面倒だから、吹き替え版で見始めたこともあるんでしょうけど、字幕で「ケツ」とか「小便にキス」とか読まされると、なんか虚しい気持ちになります。
自分は、何を読まされているんだろうと……。

そして、向こうの人は「ケツ」が好きなんだなと。
子供が「うんち」を連呼するレベルで繰り返してます。まぁ、コメディだからなんでしょうけど。

そんな作品なので、スタッフの出入りの激しさや怒る人の沸点の低さ、幼稚な仕返しを見ては、SUITを一気見した時と同じ心境に。
薬をやったり、車をぶつけるのを見ては、映画のウルフ・オブ・ウォールストリートを思い出していました。

とはいえ、技術的な話がストーリーの主軸。
圧縮技術に優れた会社が、資金を援助を受けたり、止められたり、イベントでプレゼン対決したり、ヤバいことに手を出したり、事業を妨害されたりと、そんな話。

ただ、話が進むほどに「圧縮技術の凄さ」を売りにせず、楽曲の著作権確認アプリで売ろうとしていたことに、「いくら何でも、気づかないわけないよな。技術者が」みたいな気持ちに。
まぁ、それはいいでしょう。コメディだし。

問題は、カタルシスが得られないこと。もちろん、これは個人的な話です。
「凄いものを作るぞ」⇒「トラブルがあった」⇒「乗り越えてリリース」⇒「やったぜ」
となると、王道ではありますが、スッキリします。
しかし、成功してしまっては、話としては終了です。
IT業界は変化が激しいので、数年の天下で終わることもあるでしょう。だからといって、栄光からの転落は時間がかかり過ぎるので、やはりドラマとしては技術面以外の問題で、話を盛り上げることが多くなってしまう。
権利がどう、株式がどう、コミュ障が災いして等々。
結果、主人公たちが、なかなか成功しない金食い虫に見えてくる……。

そういう事例は多いのでしょうけど、ドラマに爽快感を求めると、なんかスッキリしない。
登場人物たちの行動原理というか、考え方がブレまくっている印象もあります。人間らしっちゃらしいんですが、もはや人格崩壊を起こしているくらいに感じる場面も。
「君、そんなキャラだった?」みたいな。

でも、楽しんで見れたのは、最初に吹き替えを見たからかも。
現実の世界では、怖そうな見た目の人が、声も低くて渋いということは、ありそうで少ない。しゃがれているとか、少し低いくらいが多い。
物腰が柔らかい人でも、声が低音で表情とギャップがある場合も。

その点、吹き替えは人物の性格に合った声と喋り方なので、「キャラ」としての強調が効いていて、大げさな芝居で笑わせるコメディという認識に。
それが「うまくいかない」のがスタンダードと思わせ、サクセスストーリーを期待してしまう自分に「これは、そうじゃない」と言い聞かせ、シーズン4以降の人格崩壊っぽさも、脳内で勝手に行われる吹き替えで違和感が最小限に。

どなたが担当しているのか知りませんが、ジャレッドのヒョロヒョロっとした喋り方、ローリーの独特なイントネーションは、キャラ付けとして面白かったです。


技術面に関しては、詳しい方じゃないので、「あれは違う」とか「よくできている」なんて言えません。
それでも、話は追えるようになっています。
囲碁をやったことがなくても、囲碁の漫画を楽しめる感じでしょうか。
あまり技術的な説明をしていない本作ですが、雰囲気でつかめるはず。
とはいえ、知っていた方が楽しいでしょう。

以下は、知らなくて「へぇ~」となったもの
・Pineapple(Wi-Fi 中間者攻撃)
・マイナーツァーゲンのカバン
・ケーゲル体操
・ロコのバジリスク問題
・ベビーシャワー
オルタナ右翼
・アンブレラ保険
・ドンキーパンチ
・いろんなゲイの種類
シリコンバレーにおけるクリスチャン
・アデロール

おや、技術的なものが少ないぞ……。
中には、台詞で一言だけというパターンもありますが。なんか気になったので検索しました。

印象に残ってる技術関連の話は「タブ派」と「スペース派」のこと。
コンパイルすれば同じ」というセリフがあるので、知らない人にも「些細なこと」アピールはできています。
私はプログラムをかじったことはありますが、今 触れているのはHTML(マークアップ言語)くらい。
なので、正確にはわからないところもありますが、揃え方を統一しないと、ソースとして見づらい。または、美しくない感じはします。HTMLでも。

そういや、「HTML」と書かれたTシャツをはじめ、序盤のギルフォイルは服装が面白かった気が。あの無表情もいいです。
彼のようなサタニストって、本当にいるのか知りませんけど、中二病の集団にしか見えなかった……。
あと、彼が「差別だ」と言われて、「俺はレイシストだ」という開き直りが溜まりません。

その「差別だ」を言ってるのは中国人のヤンですが、シーズン4以降は好き放題し過ぎなので、あれだよなぁ~と。
シーズン2の最初で「グレゴリーは死にました」と言ってる頃のキャラだったら、まだよかったのに。
アーリックの死を偽装とか、この頃から倫理のカケラもない一面が強く出て……。

昔、携わった東京の不動産屋で、「中国人は、毎週増える」と言われていたのを思い出しました。
一人住まいの賃貸契約なのに、向こうでは複数住むのが常識だと、知り合いを次々に呼んで住まわせ、キッチンを油まみれにするという……。
そして、最後は不法就労で強制送還。修繕費用や家賃も得られず、大家は泣き寝入りして、油まみれのキッチンを自費でハウスクリーニングに。
通称:東京ルールと呼ばれる取り決めでも、利用者負担になるケースだったはず。
国外に行ったら請求の仕様がないし、保証人もバイト先の店主とかだったりするしね。
同じ中国人でも、そういう迷惑じゃない人もいるけど、どうしてもインパクトが大きいのは問題を起こす方。なんで、いまだにイメージが悪い。私の中では。

話がそれたけど、個人的な お楽しみポイントは次の通り。
・何もしてないのに持ち上げられるビッグヘッド
・ギルフォイルVSディネシュ
・ダサいプラットフォーム、ブルゾン

……思ったより少ないな。
どの辺を楽しんでいたんだろう。
新しいインターネットの話題になってからは、「いつ、Winnyに触れるのか」と思って見てたけど、触れたら「新しい」もなにもないよね。
もしかしたら、その扱いをどうするのか。それが見たいだけなのかも。

あと、架空の大手IT企業「Hooli(フーリー)」って何の会社?
という素朴な疑問の答えが知りたかった。
検索? デバイス? スマホOS? 動画チャット? サーバー関連?
結局、全部だった。
名前的に、Huluがモデルかなとか、Appleベースなら検索ないよな、googleにしてはデバイスを作り過ぎだし……。そんな見方をしていました。

まぁ、読んでもどうしようもないメモを書きましたが、2019年には最終シーズンとなるシーズン6が予定されているらしいので、楽しみにしています。
ゲーム・オブ・スローンズの最終章と同じHBOなので、撮り直し騒ぎにならないことを祈りつつ。

あ、1話30分なので、見やすいです。