メモ書き

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続:「記録」として楽しむゴジラ

続:「記録」として楽しむゴジラ

引き続き、ゴジラ映画の感想です。
前回↓

att3200.hatenablog.com

 

思ったことをダラダラ書いているだけの、読みづらい感想です。
全体に共通して言えるのは、公開当時の流行や街並み、そういったものを愉しむみたいなところ。

一通り見終わって思ったのは、見慣れた街が破壊されるのを見たら恐怖を覚えるかもしれませんが、当時の街並みは今じゃフィクションでしか見ない仮想世界のようなものなので、当時の人が感じたような恐怖は味わえないのではないか、ということ。

 

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

モスラが出てきてから、南の島が続く印象。
この映画の個人的な注目ポイントは、奴隷が回すヤツが出てくるところ。
奴隷が回すヤツに関しては、「奴隷が回す」で検索すれば、漫画などの画像が出てくるはず。
まぁ、人力で回すのは、コスパが悪いと思うんだけど。

特定の方向に大きな力を働かせるなら、牛や馬などの家畜の方が上だし……。
しかも、あの連中、たいそうな施設を持ってて、電気もあるのに、なんで果汁搾りだけ人力なんだろう……。
やってることは風車と大差ないのに。
島民の食事代の方が、高くつく……。いや、やめよう。

これを見るまで、エビラの存在を知りませんでしたが、何というかザリガニですね。
水中戦っぽいこともしていますが、岩石キャッチボールの方が印象的。
あの撮影、どうしてるんでしょうね。糸で引っ張ってるのかな?

モスラは輸送手段なので、対戦相手としては謎のデカい鳥の方が気になります。
それを倒した後に、得意げに鼻を掻くゴジラを見て、もう恐怖の対象路線から、完全に外れたんだなと思いました。

あと、ゴジラに使われる電圧が10万ボルトまで下がりました。
発電施設が貧弱なんでしょうね……。

 

怪獣島の決戦 ゴジラの息子

タイトルに「息子」とあるので、どの辺で雌雄を判断したのか気になりましたが、見終わっても謎です。
息子と言っても、ゴジラに似ていません。
例えるなら、不細工なガチャピン(この映画1967年、ひらけ!ポンキッキは1973年から)
E.T.っぽさもありますが、そちらは1982年。

いや、違うな。
よくよく見ると、親よりも老け顔。もう少し、どうにか ならなかったのか……。
というか、そんな見た目なのに、生まれたばかりの息子を見て、ジャーナリストが「ゴジラの子供だ」と発言。卵から孵ってすぐに。
生まれたばかりで、甲羅の無い亀みたいな息子を、である。
まぁ、いいや。着ぐるみのコント映画だと思えば。

個人的な注目ポイントは、人口限界と食糧危機からの気候コントロール研究。
当時の社会問題は、それだったんだなと。
そして、天候変化に使われたヨウ化銀
北京オリンピックでも使われましたね。あれが登場しています。

www.jp.tdk.com

あと、冒頭でサラッと出てくる「乾燥野菜」という単語。
干し野菜じゃなく、乾燥野菜。単語のチョイスに少し、「おっ」と思いました。

 

怪獣総進撃

怪獣全員集合。8時だョ!全員集合は1969年から。この映画は1968年。
感想を一言で言えば、怪獣リンチ。

出演は、ゴジラモスララドン・ミニラ・キングギドラアンギラス・バラゴン・クモンガ・バラン・マンダ・ゴロザウルス。
まず、バラゴン、バラン、マンダ、ゴロザウルスがわからない。
次に、ゴジラの息子で出てきたカマキラスは出ません。
モスラは幼虫に戻っています、南海の大決闘では成虫でしたが。
でもって、モスラの糸吐きと、クモンガの糸吐きという技かぶり……。

バラゴンは『フランケンシュタイン対地底怪獣』出てる模様。
バランは、むささび。イマイチ、存在感ないけど、白黒時代からいる模様。
マンダは、『海底軍艦』に出てるムウ帝国の守護神。東洋風の龍みたいなやつ。
ゴロザウルスは、『キングコングの逆襲』に出ている模様。原始恐竜。

このメンツを揃えるとしたら、どんな話になるか。
と思いきや、冒頭数分で驚きの設定がナレーションで語られます。
「小笠原の怪獣ランドで……以下略」
それぞれは区域外に出ないよう、装置を設置して、隔離したという設定。
しかも、そこで「平和」に怪獣が暮らしている……。
あんだけ、ボカスカ今までやってきたのに。

このあと、モスラがモスクワを襲い、バラゴンがパリ、ゴジラがニューヨークを襲うんですが、その背景にはキラアク星人がという展開。

宇宙怪獣としてキングギドラを出したもんだから、あれを出すには宇宙人がセットなんですね。
厄介な金色だよなぁ、もう……。
しばらく南の島だったので、都市部のミニチュアを破壊する映像に懐かしさを覚えましたが、人類側が防衛のために発射してるミサイルの方が、街を壊していたような……。

個人的な注目ポイントとしては、田舎では舗装が済んでいないこと。
逃げ惑う人々を見て、その時代の暮らしぶりを想像してきましたが、地方は土の道も普通にあるんだなと。

あとはキラアク星人の埋め込み手術を見て、宇宙人にさらわれた話って、このころにはあったんだろうかと……。
ロズウェル事件は1947年、ヒル夫妻誘拐事件は1961年。

そういや、X星人が渡した癌の特効薬(嘘)のデータは、テープでの受け渡しだったけど、地球側の機械として出てくるのは、いまだに2つのテープがまわる感じの。
それで、よくわからないスイッチがたくさん、ランプもたくさん、そんな感じのがコンピュータとして描かれてる。
松本零士の作品におけるメーターみたいなもんなんでしょう。

怪獣を電波で操る系の話は、キングギドラが出た辺りからあるのに、人類側は開発してない……。
でも、ロマン兵器として月ロケットSY-3が出てきます。
飛んでる姿を見てると、Ν-ノーチラス号を思い出します。ナディアの。
現実に無い武装兵器で飛ぶのは、これが初な気がしました。
飛ばない方では、メーサー砲がありますが。

 

ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

えっと、総進撃の次は総集編。
少年の夢と現実をリンクさせながら、過去作の使いまわし映像で予算を浮かす。そんな映画。
ゴジラ映画に出てくる人間は今まで、科学者、メディア関係者、政府関係者といったポジションの大人が多かったですが、今回は子供。
たぶん、主役の子供は、作り手が想像する受け手側の子供像なのかも。

まぁ、何というか、のび太ですよね。
いじめっ子がいて、そのいじめっ子と同じ名前の怪獣ガバラが夢に出てくる。
自分は、夢の中ではミニラと友達で、ミニラの身長は子供サイズになったり、デカくなったりと……。
こういう展開になったとき、夢でガバラを倒したことで、現実でも倒すという展開は予想しやすかったです。

同時進行で、現実では5,000万円の強奪騒ぎもあり、そっちの事件に巻き込まれ、対処するシーンもありますが。
三億円事件は、1968年。この映画の公開は翌年なので、影響があるのかも。

この映画は、子供向け映画をまとめて上映する「東宝チャンピオンまつり」の1本なので、この辺から明確にターゲット層が子供になったのでしょう。
次回作のヘドラでは、子どもがゴジラを応援していますし、ゴジラは恐怖の対象から子供の味方となったわけです。

その次回作への布石と言いますか、公害問題が気になるような作りになっています。
工場の煙突からモクモクと煙が出ているところから始まり、排気ガスがどうのというニュースも。

主人公の子は、家に帰っても両親が仕事でいない「カギっ子」で、高度成長期だった公開当時には、小学生で109万人いたとか。
それが数年後には学習塾へと流れるわけですね。

何というか、こういう当時のライフスタイルが垣間見えるのも、社会問題を取り入れるゴジラを後で見る面白さかも。
個人的には、主人公が真空管を集めているとか、テレビを叩いて直すとか、モーレツという単語がよく出るとか、そういうところに資料的な面白さを感じます。

しかし、子供ってのは「入っちゃいけない場所」が大好きだよね。

と、アレコレ書きましたが、主題歌の「怪獣マーチ」を聞けば、だいたいのことは想像できるはず。
米津玄師さんの方じゃないからね。

ゴーゴーゴジラ放射能

ゲ ゲ ゲゲゲのゲー♪ じゃないけど、最初の文字だけ繰り返すの好きだよね。この手の歌。
ゲゲゲの鬼太郎の最初のアニメ化は1968年だとか。
なんか、怪物、怪人、怪獣、妖怪、異星人、そういう得体のしれない何かに需要があった時代ですよね。
ウルトラマンは1966年から。仮面ライダーは1971年から。

それはそれとして、別の意味で気になったのは、おもちゃコンサルタントという職業。
あのおもちゃが活躍するのかと思いきや、特になし。
ちびっこコンピューターとか、何のために出したのさ……。

 

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン

ゴジラアンギラス VS キングギドラガイガンのタッグマッチでした。
ヒール役がキングギドラたち。平たく言えば、それだけ。

驚くべきは、ゴジラアンギラスの鳴き声に吹き出しがついたこと。
漫画に出てくる吹き出しが、画面に表示されたとき、「えぇ……」と軽く引きました。

そういや、この映画の冒頭も、劇画タッチの漫画から始まります。
今回の主人公がデザイナーで、漫画も描くからなんですが、1965年くらいから始まった劇画ブームの影響もあるでしょう。この映画は1972年の公開です。

この映画では、前の作品で出てきた怪獣島の設定が生きています。
怪獣が管理下に置かれているというアレ。
この設定がある時点で、怪獣は動物園の檻の中にいるようなもの。
恐怖の対象からほど遠い……。

正直、この設定は好きになれないので、怪獣島と聞いた瞬間から、ダレた状態で視聴しました。
ただまぁ、個人的な評価ポイントとしては、アイデアで抵抗するシーンでしょうか。
火薬の箱に人の絵を貼ってエレベーターに乗せ、上の階に行って止まったら銃で狙撃されてドカーンという展開。
高いところに捕らわれている人を逃がすため、ロープをバルーンで上に運ぶとか……。
アルミ箔で包んだトウモロコシを背中に当てたら、銃と勘違いしてといった要素も含め、アイデア勝負の面白みはあったかも。
よくよく考えたら、穴を見つけそうなので、深くは考えないですけども。

宇宙怪獣のキングギドラが出るということは、今回も操る宇宙人が出るということ。
またか、この展開……ですが、今回は人をユニフォームにしたゴキなので、宇宙人って感じじゃないです。言うなれば、宇宙虫。

肝心のタッグマッチに関しては、怪獣の血も赤いのかというのと、回転ノコギリはエグいなとか、逆転劇の展開がイマイチみたいな感じ。
進んだ科学と平和というSFの命題も、なんかぼやけた印象です。

エンディングで、悪い怪獣という歌詞、ゴジラを応援する内容に、かつての恐怖の象徴ポジションが懐かしくなりました。

 

ゴジラ対メガロ

映画の画像は、銀色の巨人と握手するゴジラ
この銀色のヤツはジェットジャガーで、メガロではありません。

ゴジラ映画と言えば、ポスターは「ゴジラと対戦相手」というイメージが強いせいか、握手をしていても「コイツがメガロか」みたいな先入観を……。

でもって、どんな話かと言うと、ジェットジャガーの話です。
例の怪獣島設定が生きている世界観なので、冒頭の紹介でゴジラは出てきますが、次に出てくるのは開始から48分が過ぎたころ。
本格参戦は1時間4分ごろ。なお、この映画は1時間21分です。
しかも、過去作の使いまわし映像が多いので、ゴジラの新作映像は数分程度かも。

今回の主役、ジェットジャガーは人間が作ったロボットです。
制作時は人間と同じサイズで、起動後に地底人の操縦下に……。
その後、ロボットの制作者が超音波で命令を上書きし、再び操縦下におくものの、意志を持ったのか勝手に動き始めて巨大化。
戦隊もので、敵が巨大化するのはありますが、ロボットの巨大化は違和感しかなかったです。

で、コイツがメガロと戦ったり、怪獣島にゴジラを呼びに行ったりするんですよ。
怪獣島から出られないようなシステムがどうとかありましたが、それを停止させたのか、ゴジラは島から あっさりと出ます。

子どもが「怪獣島にいるゴジラを呼んで、メガロをやっつけてもらおう」的なことを言ってるのを見て、もはやウルトラマン的な存在になったんだなと思いました。
必殺技も、似てるしね……。
ポジションがウルトラマンなら、そりゃ出番も少なくなるよね。
最後に出てきて倒すだけだもの。

メガロは、核実験で平和を脅かされた地底人が、地上に送り込んだ昆虫怪獣。
角だけ見たらカブトムシですが、手がドリルなので穴掘りができるケラかなとか、あれこれ想像しながら見ました。
実際には、様々な虫の特徴が入っているとか。
さすがに、口から爆弾を出すのは、虫とは関係ないでしょうけど……。

このメガロを呼び覚ますのに、祭壇の前でシースルーな衣裳の踊り子が、舞うわけです。
好きですよね、これ。
モスラからの伝統でしょうか。祭壇の前で踊るの……。

地底人側は、地上人よりも優れた科学技術を持っていると言っていますが、いまいち信用できません。
祭壇の前で踊るような人たちですし、ボスのギャランドゥも凄いので……。

見たことが無い銃を持っていて、地割れを起こして地上との接点を開け閉めしていますが、あんな格好で踊られると科学の「か」の字も感じません。

人が少ないからロボットがたくさん要る。だから、奪いに来た?
その発想も、どうかと……。

で、コントロールを奪われたジェットジャガーは、メガロの案内役として使用されます。
さらに、地底人側はM宇宙ハンター星と交信してガイガンを呼び、前作の映像を使いまわします。

レムリア大陸、ムー大陸、続けられる核実験と、素材としては良さそうなのを使いながら、「戦って退けた、良かったね」で終了。
個人的なポイントは、ロボットを味方として描いたこと。

あと、ダムを壊す怪獣。
木を抜いて使うゴジラ
カーチェイスで階段を下る、急な坂道を下るという暴挙。
そんな珍しそうな映像が見られること。

悪い意味で気になったのは、運転しているシーン。
「運転してますよ」アピールなのかもしれませんが、不必要にハンドルを動かす運転手たちは、どうかと……。直線でもハンドルを動かしているので、不自然極まりないです。

それはそうと、コーラやファンタの古い瓶は、いいね。

 

ゴジラ対メカゴジラ

1974年公開の第14作。
2002年のは『ゴジラ×メカゴジラ』で、1993年は『ゴジラVSメカゴジラ』と、微妙にタイトルが違います。

メカゴジラ自体は、名前と姿だけは知っていましたが、誰が動かしているのか わかりませんでした。
テレビの映画番組で、釈由美子さんが乗り込んでるのを見た記憶があり、人類側の兵器という認識でしたが、第14作は違っていました。

動かすのは、大宇宙ブラックホール第3惑星人。
やられた後に、猿の顔になる連中。なお、猿の惑星は1968年の映画。
影響、受けたのかな?

この連中、メカゴジラで地上を制圧しようとするんですけど、計画がずさんというか、何というか……。
まず、メカゴジラが不調になって、本国からどやされるみたいに言われて、修理のために技術者を現地調達って……。
整備とか、どうしていたんだろう?
置物の奪取も、他にやりようが……。

メカゴジラは最初、ゴジラの皮を被って出てきましたが、観客を驚かせる以外の意味は薄いかも。
せいぜい、アンギラスを欺いたくらい。
メカゴジラの性能をもってすれば、アンギラスなんて目じゃないのに、わざわざゴジラの皮をかぶせたの? 大変だったろうに……。
戦えば、すぐに剥がれるものを。

皮を被ってる頃から、熱線の色がゴジラと違うとか、皮が剥げて金属が見えるとか、伏線っぽくなってますが、驚いたのは背中のゴツゴツ。
中身がメカゴジラだから白っぽいのかと思いきや、今作は本物も白い。そこが一番の驚き。

戦いでの見どころは、首が180度まわるメカゴジラが、前後にいるゴジラキングシーサーを相手にするというメカならではの攻撃。
そして、巨大な磁石と化すゴジラ……。熱線で空を飛んだのを思い出しました。

ガイガンの回転ノコギリもですが、機械系の敵は残酷描写が得意なのか、やられたゴジラの血がピューと噴き出したり、アンギラスが顎を破壊されて お口が真っ赤。
作品は違いますが、ウォーズマンがベアークローで、ラーメンマンを刺した時のことを思い出しました。

キングシーサーに関しては、デカいグレムリンくらいの印象。
眠ったままでの登場なので、起こす必要がありました。
覚醒ソングが終わるまで待つメカゴジラと、それまで起きないキングシーサーに、レコード会社の強さを感じました。
長すぎるよ、歌が……。あの歌、売れたんだろうか?

人間ドラマの方は、人物を覚えるのに手間取り、関係性を把握できないまま、ぼんやり見たので何とも。
手間取ったのは、帽子をかぶったからです。
ロングヘアーの女性が帽子をかぶり、帽子の中に髪を入れると別人に見えてしまう。だから、手間取ったという話。

「えっ? この人、同じ人なの?」

そんな感じ。
あと、博士ポジションの人の娘も、似たような髪型でわかりづらい。
歳を取るとアイドルが同じに見えるとか、外人は顔の区別がつきづらいのは聞きますが、自分が生まれる前の時代に活躍した日本人も、なかなか判別しづらい。

ところで、博士ポジションのキャラって、専門分野が何かわからないほど、いろんなものに詳しいよね……。
万能知能キャラとして、便利に使われてる感があります。

今作を見始めたときは、映画のタイトルの出し方がダサいなとか、いきなり画面を分割して見せる演出に、自分の感性には合わない予感がしました。
でもって、人を殴ったときの変な効果音、相変わらずの無駄にハンドルを動かす運転に、真面目に見ちゃダメだという気分に。

そこからは突っ込みながらも、別の楽しみを見つけようとしていたかも。
例えば、今作は舞台が沖縄だと明確にわかりますが、これって東京以外の場所はぼかすことが多いゴジラ映画では、珍しいなぁ~とか。

なんで、沖縄を題材に? そう思ったとき、真っ先に浮かんだのは沖縄返還
沖縄返還は1972年なので、影響はあるでしょう。

オシログラフや2000GTに、妙に惹かれるところも。

でもまぁ、一言で言えば、使いまわしが減って、頑張った感があったかなと。

 

メカゴジラの逆襲

前作の翌年公開。冒頭は前作の映像でスタート。
この後の作品は1984年公開と、9年空くので第一シリーズ最後の作品。

一言で言えば、最終兵器娘。女性サイボーグの恋、みたいな。
引き続き、大宇宙ブラックホール第3惑星人の話ですが、そこに学会からハブられた日本人の博士が参加。
復讐と憎しみでメカゴジラと、チタノザウルスを操縦します。
そう、あくまで操縦。……娘が。

この博士の娘。
無感情トークをするのですが、この時代のそれはクセになりそう。
金星人もですが、妙なゾクゾク感があります。

 

今回のメカゴジラは、壊されたのを回収し、修理したもの。
確か、2号機と言っていたはず。
メカゴジラ、2号機。頭は飾りです。
今回も頭部が取れますが、普通に動いて、目から出ていた熱線が、丸い反射板のような場所から出ます。
あのゴジラを模した頭、別に要らないんじゃ……。

チタノザウルスは、ヒレみたいなので風を超す以外、これといって印象が無い恐竜。
まぁ、恐竜(対策室は恐龍表記)なんで、怪獣と比較したら、個性が……。
気になるのは、恐竜と言う時の発音くらい。
正確な発音は知らないけど、聞きなれてるのと違う……。
時代によって変わるかもだけど。

海洋調査船で検索すると、潜水艦は出てきませんが、今回の「あかつき」は潜ってます。
有人深海調査船「しんかい2000」は1981年の完成なので、その影響はなさそう。
事故があった船のボイスレコーダーを再生するシーンがあり、飛行機ならブラックボックスだけど、船はなんて言うんだっけと思って調べたら、航海データ記録装置なる直球な言葉が。
まぁ、そういう単語を出してもアレなので、ボイスレコーダーにしたのかな?
なんか、インタビューでもしているイメージになるけど。

作中の科学用語としては、他にゴジラの場所を特定するスーパーガイガー探知機が印象的。
戦闘で印象的だったのは、体に付いた土をほろうゴジラ
そして、メカゴジなどの操縦者側がやられ、バトル終了となった後に、不完全燃焼気味に見えるゴジラ
戦ってた相手が、急に動かなくなったら、溢れる闘志も行き場がないよね。
なんか、気の毒。

個人的なポイントは、「我々の警戒網を突破できる人間はいない」という大宇宙ブラックホール第3惑星人の渾身のギャグ。
前回の侵入されっぷり、逃げられっぷりを思い出し、少し笑いました。
この発言は、この後の展開に対するフラグ臭がすごい。

気になった点は、人類側が対怪獣用メカを作らないこと。
この後の作品で、人類側がメカゴジを動かしたり、スーパーXを飛ばすことを考えると、このころは怪獣や恐竜を超音波で操るどまり。
「自分たちでは作れない。すでにある巨大な力を使う」というところに、怪獣は人の手には負えない災害みたいな捉え方を感じなくもないです。
怪獣に科学で対抗するのは、科学の文明が進んだ別の種族ですからね。

それが時を経て、人類自らが怪獣に対抗するものを生み出すというのは、認識の変化なのでしょうか。
ちなみに、本作では動物のコントロールに関して、倫理的な問題として軽く触れています。