メモ書き

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「バカ学」のススメ

世の中には、バカが多い。

もちろん、「自分は違う」とは言い切れない。
……が、それはそれとして、バカが大多数なればこそ、その行動原理を学ぶ必要があるんじゃないか。
なぜ、学問になって、研究されていないのか。

そんな話です。

* * *

大学の調査……。
例えば、心理学専攻の学部生がデータを取るのは、同じ学部生だったりします。
その時点で、サンプルの傾向は偏り過ぎて、大勢の意見から遠のくでしょう。

学部生という時点で、大学生という傾向が出ます。
まず、進学できる環境にある、その大学に進める学力がある、通っている時点で卒業する気でいる……。
少なくとも、そういう傾向がある人は、そういう傾向が無い人とは、行動原理が違うわけです。

極端な例を挙げれば、サンプルとなる人の中に、文字の読み書きが できない人はいない。
でもって、紙に印刷された問題文を読んで、それに答えることができる。

さらに、専攻によって、メンヘラ気質だとか、右翼寄りだとか、左翼寄りだとか、意識高い系だとか、陰気だとか、屁理屈が好きだとか、色々あるでしょう。

そういった偏りを少なくするため、統計を取る場合の手法があるわけですが、ネット調査なら「ネット民」という傾向があり、電話調査なら「今でも家電民」みたいな傾向が出る……。

「それを加味したうえで、判断してね」と、データが提供されたところで、見るのは わかりやすい見出しだけ。
「反対 ××%」みたいな……。

どんな質問をして反対だったのか問われることもなく、作られた「世論」が独り歩き。
まさに、そこに「バカ学」の必要性がある……気がするわけです。

* * *

これを「バカ」と言っていいのか。
そういう疑問もあるでしょう。

たぶん、この「わかりやすい部分」にだけ反応するのは、「カチッ、サー」なんです。
つまりは、条件反射。カチッ・サー効果。

前に買った「高いものは、いいもの」だったから「買う」みたいな、あれ。

たぶん、古典的条件づけ。
行動強化のオペラント条件づけは、含めていいのかな?
原始反射も違うでしょう。もう、この辺は遠い記憶……。

細かいことは置いておくとして、過去の経験や知識に基づき、思考せずに行動に移すこと。
それも「バカ」の一種。

考えるのは疲れるので、思考放棄した。
それが、楽に生きるためにバカになる原理。
そして、ずっとバカで居続ける人の真理。
……かもしれない。

そして、バカから抜け出せない人の理屈は、誰も調べてくれない……。
故に、学問として研究する意義があるという話。

「難解だと思ったら、わかる範囲で理解する」
「わからないものは、好きか嫌いかで判断する」
「自分が不快になるなら、それは悪だと思う」

感情絶対主義のような……。
そんな条件反射。
かつての記憶や体験が、思考停止状態で行動を決めてしまう。

それを知ることが、バカ学。

* * *

民主主義は、数の論理。
なら、より高度な民主主義には、脱バカする必要がある。
問題を拡大させるか、終息させるか、その分岐点となるのは、いつだって底辺層。

「シンギュラリティ(技術的特異点)」のように、特定のポイントを超えると、飛躍的に何かが変わる。

それは、分岐点にいる層が問題を理解し、妥当な行動に移せた場合に起こる社会的革新。
社会構造のステップアップ、その積み重ねこそが民度
……かもしれない。

ってなことを、いつか書こうと思っていました。
気持ちの整理のために。

その「いつか」を今日だと決めたのは、「人間の大半は、アホである」みたいなツイートを見たから。

で、いつか書こうと思って、ネタ帳みたいにメモしていた中には、「バカの為の簡単な正義」とありました。

まぁ、何というか、何でしょうね……。
「誰もが、これは間違っている」と叫び、自分が正義を気取れるネタこそが、社会が求めるニュースなのかも……ってことを書きたかった気がします。

今となっては、メモしたときの自分の気持ちは わかりません。
どんな気持ちの整理をしようとしていたのかすら……。

* * *

バカ、バカ、バカと連呼してきましたが、厄介なのは小利口なんですよね。

バカだと自覚しているバカは、ヘタに考えようとしないので、極論に至らない。
でもって、妙な勘が働く。
「なんか、怪しくね?」みたいに。
知性ではなく、感性に磨きをかけて生きてきたのでしょう。

逆に、少しは賢いつもりの小利口が、自分より利口そうに見える詐欺師の言を真に受け、極論に傾倒していく……。
なぜか?
彼らは利口になれなかった小利口なので、そのコンプレックスから自分を認められない。
誇れるべきものがないが、自分をバカだとは思いたくないと葛藤する……。
その心の隙間を埋めるのは、崇拝する誰かの思想だったり、海外のトレンドだったり……。
自分で出した答えではなく、「誰かが良いと言っていた何か」を自分の意見とし、それで心地よい思考停止に陥っている。

このバカの奥深さこそ、罪深い。

う~ん、意味不明。
今日も変な文章を書いたぞ。


* * *

【モスコビッチの方略】
少数派が一貫して強い主張を持ち続けることで、多数派に「自分たちの主張が間違っているのかも」と思わせること。

【ホランダーの方略】
少数派の中にいる有力者の発言によって、多数派の意見を切り崩していく方法。「あの人が言うのなら間違いない」みたいな話。

【バランス理論】
対人関係において三者以上の存在があるときに、その三者間の認知関係のバランスを保とうとする心理状態。「Aが嫌い。だから、Aの好きなものは嫌い。Aが嫌いなものは好き」というバランス。

【ハロー効果】
ある対象を評価をする時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて、他の特徴についての評価が歪められる現象。「Aな人はBだ」といった具合に、Aという側面だけで、Bの評価も決まってしまうこと。

引用元:

arasumi.nengu.jp

 

この辺のことにも触れたかったような……。