生態系においても、多様性を重視する声がある一方で、外来種の駆除という動きもある。
駆除は、固有の生態系の維持のために……。
この話の後に「移民」を持ち出すと、いつもとは違った捉え方ができるかもしれない。
人間の活動は、すべからく自然界にある何かの模倣なのだと。答えは自然界に用意されているのだと。
極端な話というか、単なる事実として「外来種を駆除」する時点で、多様性には許容される限界が存在するのは明らかだ。
問題がなければ、誰も駆除などしないもの。手間がかかるし。
というか、畑で雑草を抜いていれば、多様性とやらが“生きる妨げ”にしかならないものだと、気づいてもよさそうだが……。
畑の用途は植物の生産である以上、雑多な植物が生えている多様性は要らない。それと同じこと。
人間の集団としての目的が何らかの生産性だったり、秩序の維持だったり、そういった目的の集合体としての“快適な暮らし”だとすれば、それを害するものは排除されてしかるべき。
排除されたくないのなら、また“快適な暮らし”の恩恵を受けたいのなら、ルールなりマナーなりを守り、社会の維持に必要なコストを払うべきだろう。
それを誰にも何も提供していないのに、リターンを求めるような輩を担ぎ上げるのは、頭がおかしいとしか思えない。
いや、一人一票とか、人数に応じた選挙人とか、そういった計算方法を取ったせいで、とにかく自分の支持者なら誰でもいいみたいなシステムを作ると、「頭がおかしい」方が多くなってしまい、現在の「普通」が異常になる危険性がある。
そうなると、普遍的な「普通」に気づくのは、「頭がおかしい」人だらけでは“快適な暮らし”が崩壊すると知った後。
無限に引き出せると思っていたATMが底をつき、稼ぎのない消費者が発狂してからが本番。
* * *
という“ふわっ”とした話は別にして、移民が増えると通訳も増える。
言葉が通じないと満足にやり取りができないから、話し手を探し、それ用の出版物も用意する。
そのコストは誰が負担するのか?
都合の良い働き手を求め、技能実習生という低賃金労働者を欲する企業が払うわけがない。
ケチケチ経営者は、きっと役所に丸投げ。対応の遅れガーをメディアに嘆く。
問題の発生源なのに……。
去年総数は、9,753人。
ここ数年の大半は、ベトナム人。
毎年、結構な人数がどこかに消えている……。
その対策費の方が、どこかの企業の浮いた人件費より高いでしょう。
その企業は安い労働力がないと立ち行かないと言うでしょうが、社会全体で見れば潰れてくれた方が問題が少なくて済む。
* * *
怖いのは、さっきの失踪者数は技能実習生だけって点。
観光目的で入って来て行方不明とか、コンテナに潜んで……みたいなのは わからない。
移民推進派は、移民と不法移民をごっちゃにし、その時々で都合のいいデータを持ち出すけど、ダメなものはダメだろう。
不法移民の問題を話せば、普通の移民を取り上げて「こんなに頑張っているのに」みたいな?
そんな話をしてないよ……という。
で、こういう言葉が通じない相手だと、警察だって面倒でしょう。
ただでさえ仕事を増やしたくないのに、誤解が発生しやすい相手とか……。
下手に動いて大使館とか出てきても面倒だろうし……。
何より、また通訳の手配が……。
でもって、問題は言葉だけではなく、受けてきた教育が違うから、常識も違っていて罪の意識が無かったりする。
水道を引いたら、勝手にパイプを繋げて水を盗み、安く使えるという感じの……。
そのせいで水質が悪くなって、病気が蔓延するとか……。
そういう自分からしたら、変なことをするのが向こうにとっては珍しくない感じが何とも不気味だ。
プノンペンの奇跡 希望の水道 国境を越えた絆
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こういう事例を見ると、ODAの意義を別の意味で感じる。
海外に“快適な暮らし”ができる場所を用意することで、国を捨ててまで不法移民となって近隣国に押し寄せる人を減らせるという意味のでの意義を……。
円借款でインフラ整備を約束し、日本企業に仕事をさせるのも意義っちゃ意義だけど。
逆に、一から十まで自国の人間に作業させ、手抜き工事の残骸だけを残し、借金地獄にするところもあるだろうけど。
多様性が生み出す何かを声高に叫ぶ人がいる一方で、多様性の争いボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を思い出す。
イギリスが統治する前のインドとパキスタンでもいい。
そこに多様性が生み出した特別な何かなど、あったのだろうか?
争いの達人、西洋列強が火種があるぞと、着火点にされるだけじゃないのか?
あぁ、だから、着火点を増やすために、そういうムーブメントを起こしたのか。
次のフツ族・ツチ族を探して。
他国が燃えたら介入して、何らか利益を……。
* * *
そんなこんなを書いていると、海の向こうはDQN文化くらいに思っていた方が、理解度も高まりそうなもの。
各国のスラムを比較すると、その汚さで国がわかってしまいそう。
そういった観点から見ても、海外のDQNレベルは半端ない。
そう、世界は立派じゃない。
ゴミ排出量の多い国は、1位が中国、2位はインド、3位はアメリカ、日本は8位という結果でした。しかし、人口に対するゴミの排出量をみてみると、アメリカが突出してワースト1位です。アメリカの人口はインドの4分の1程度ですが、ゴミの排出量はほとんど変わりません。
普通に自国民は世界の中心みたいな選民思想があるくらいだし。
人の振り見て我が振り直せとか、他者の良い点を見習ってとか日本人がやっていると、「真似される俺ら偉い」になるようなメンタリティーを持ってそうだもの。
それはそれとして……。
iPhone16で方針転換、アップルが生産拠点を「インド→中国回帰」させた根深すぎる理由
新たな世界の工場が建設失敗なら、現在の世界の工場製が最後の優良品となり、「あの頃に買っておけば」となる可能性も?
そう思う一方で、早くから進出してシェアを伸ばしたスズキは、Appleとは何が違ったのか。
そこが気になるというか、スズキの工場も停止したニュースがあったような。
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自ら進んで他国の言語を学び、覚悟を持ってやってきた移民と、その子供である二世じゃ、人生の納得感が違う……みたいな話は、また今度にしよう。