メモ書き

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「ぼっち」は、最高のリスク管理

アドラー「人間の悩みは、全て対人関係の悩みである」

これを真に受ければ、人付き合いを断てば、悩みから解放されることになる。
ということで、「ぼっち」であるメリットを考えてみる。

ちなみに……

アドラーの心理学を本当に理解して、生き方まで変わるようになるには「それまで生きてきた年数の半分」が必要になる。

……だそうです。
なんか、怪しげな教えにありがちな「効果がないのは、信仰心が足りない」的な主張に思えますけどね。

人は「ぼっち」になると、リスクを回避できます。

殺人事件における被疑者と被害者の関係を見ると、親族率が高かったり、面識がある方が多いです。
参照元図録▽犯罪者と被害者との関係(犯罪種類別)

つまり、「ぼっち」の方が殺される可能性が低い。

殺されるまでいかなくても、人付き合いにはリスクがつきものです。
それを回避できることも。

「ぼっち」なら、知人と撮影した写真が、勝手にネットにアップされる心配がない。

相手がいなければケンカになることもないですし、複数の人と付き合わなければ、板挟みになることもない。

厄介ごとを押し付けられることもないし、好かれているかどうかを気にする必要もない。
劣等感が強い人に至っては、比較対象が少なくなっていいはず。

一人で作業に集中している際に、知り合いから連絡が来て、邪魔されることがありません。

もちろん、デメリットもあるでしょう。
人付き合いがない人の方が早く死ぬ……という研究が、あるとか、ないとか。

しかし、よく考えてみてください。
人付き合いがあるということは、その人と付き合うための時間を使っています。
つまり、「自分の時間」という視点で人生を捉えたとき、果たして短いのか、長いのか……。

ここで持ち出すのもなんですが、「ぼっち」によるリスク管理を不可能にする悪手に、結婚というものがあります。

結婚は人間関係の倍々ゲーム。
配偶者を選んだら、もれなく その家族との関係性も出来上がります。
子どもを育てることになったら、その子の周辺環境という関係性もついてきます。
しかも、付き合う人が選べない強制関係性つき。

就職も、一緒に働く人を選べないし、顧客になる人も選べるとは限らない……。
ですが、血縁ほどの繋がりは無い。辞表ひとつで、断ち切れることもあるので。

こんなに選べないことだらけなら、「自分の人生をコントロール」できていなくて当たり前。
「思い通りにいかない人生」は標準仕様です。

その点、「ぼっち」は違います。
自分の時間をフル活用。
まぁ、人間関係を構築しない収入源を持つことが前提ですが……。

こんなことを書くと、結婚をしている人は反論したくなるでしょう。
「ぼっち」じゃない人も、普段は人間関係に悩んでいても、メリットもあると言いたくなるでしょう。

その言葉をメモしておけば、人間関係で辛くなったときに、違った視点で問題が見れるかもしれませんね。

ただ、結婚した人は結婚しなかった人生を送れないですし、結婚しなかった人も結婚した人生は送れないので、「どっちがよかった」なんて比較は できません。

同じ人間はいないので、自分の人生では正解であっても、他の人の人生では不正解かもしれない。

でも、自分の選択肢が正しかったと思いたい。
費やした時間が無駄じゃないと思いたい。
そんな気持ちから、自分が選んだ選択肢を評価することもあるでしょう。

だから、サンクコストが生まれる。

ということで、今までしてきたことを忘れて、これからも必要か整理して、自分に見合った「ぼっち」具合を模索すれば、幾つかのリスクは回避できるかもしれない。
そんな話。

悪い例を挙げれば、「あの子には、これだけプレゼントした」から、それだけの“価値がある”と思ってはいけないということ。
ここは「金食い虫の負債だな」と思って、その関係性を断ち切る。

いつも話を合わせてるけど、愚痴や自慢しか言わないんだよな、あの人……。
こういうのも断ち切る。
無理そうなら、せめて回数を減らす。
相手の行動パターンを把握し、できるだけ接点を減らす。
相手が話し始めたら、携帯を取り出して そっちばかりを見る。

“誰からも好かれた方が得”ということは、ないはず。
自分にとって都合の良い相手だけを「好き」と言い、乞食根性で得ることだけを求め、返そうとしない輩はいるもの。

そういうのと付き合いが増えるなら、嫌われた方がマシ。
嫌われ恐怖症じゃないなら。

そんなことを思ったって話です。