メモ書き

****

「STARTUP(スタートアップ)」を一気見した感想

スタートアップ (吹替版)のシーズン1~3を見た感想です
ほぼ、一気見しています。
1と2では、ダレるところがありまして、見るのやめようかなと思ったことも……。

その理由は、技術者系の話を期待して見たのに、キーボードを打つより、銃を撃ってることが多い内容だったから。
でもって、三人のキーパーソンのうち、凄い技術を持っているはずの彼女が、まったく賢く見えないことが大きい。

何というか、普段の行動が短絡的で、感情的すぎる。
シリコンバレーミスターロボットも、そのきらいはあったものの、「計算してますよ」アピールはあった。なのに、彼女は無い。
ついでに言うなら、自分のコードへの誇りが感じられない
7年だかかかって暗号通貨を準備した、それはいい。
(最初の構想から7年も経てば、色々と古くなってる可能性があるだろうけど)
しかし、相手のコードをパクってやるとか、その辺に矜持を感じない。
細かいところでは、ギブスで〇×ゲームをしてるとき、真ん中を取らない残念な思考能力。
デカいところでは、契約書のアレ。
なもんで、彼女が大人しいシーズン3が一番見やすかったのかも。

逆に、興味深かったのはマイアミの複雑な社会事情。
どのくらい現実に近いのか知らないので その辺は何とも言えないけど、キューバ付近の事情に触れることが少ないから、ハイチの扱いがどうとかは、新鮮だった。
そういう場所を舞台にしたからか、自分の口座を持てない人がいて、そういった人のための暗号通貨みたいな話にも必然性が生まれ、それ自体が犯罪向きなのも描ける。
そう思えば、あの三人にしたのにも納得がいく。

ただ、企業の経営というステップになると、開発者以外は必要に思えない。
ヤンキー上がりみたいなギャングに、マネーロンダリング・パパがいる元バンカー。
彼らの下で働く従業員が、可愛そうに思えてくる。
よく人材を確保できているよね……。他の職場は、もっとクソなんだろうか?

でもって、誰も突っ込んでないけど、同僚が殺されても通常営業。
車の中で、銃で撃たれてるんですけど……。
結構 長いこと出ていたモブなんですけど……。
この手の殺害が話題にならないことは多々あって、犯人が捕まらないことも珍しくない。
「俺たちが死んでも……」みたいな人種的な問題を示唆する発言がありましたが、もう そんなの関係ない状態。次々に人が死ぬ。

ロナルドの息子の復讐の際に、「こいつを撃ったら、俺は服役して20年」とか言ってたけど、あれも説得力がなくなってしまう。
シーン自体としては、旦那に息子の仇を取れと感情的になる妻に、それがもたらすものを伝える意味では良かったのに……。

全体的に、雑な部分が多いように感じました。
買収、暗号通貨自体、ハッキング、通貨泥棒……。
何といいますか、少年漫画で「家を買ったから、明日さっそく引っ越すぞ」みたいな唐突な展開になると、家の登記を気にするような人には向かない。

他に、気になる点としては、ブチっと切れて黒い画面が1秒間続くこと。
何だろう、あれは? アマプラだけかな?

でもって、SEXシーンが邪魔。無意味に見せすぎ。
早く話が進んでほしいのに、見たくもない踊りとか、どうでもいい奴の会話とか、そういったのに尺を使われると、水で薄められた酒でも出された気分になる。

全体を通してみると、削った方が物語として、スマートな要素は幾つもある気がする。
自分だったら、パートナー殺しのラスク捜査官は出さない方向で考えるだろうし、サイコパスとして描くなら殺害に絡むシーンをあんな感じにはしない。
その家族も描かない。
そうだ、いろんな人物の家族まで描くから、本筋の進みが遅くなるんだ。

そんな本作のいい点を見るというか、楽しみやすい方法を考えると、ロナルド目線での視聴かな。
単純に、ごろつきからステップアップしていく様。
その過程で邪魔になる過去の仲間。妻が望むものと、その現実。
金を稼げば、たかる仲間。都合が悪くなれば、仲間じゃない言う。でも、困ったら仲間だろという底辺思想。
そんな底辺とサヨナラする話としての視聴が見やすいかも。
トンチキなキャラが多いので……。
まぁ、彼も「金のネックレス」が好きなタイプの人間なんだけど、他のキャラに比べて「何を大事にしているか」がわかりやすいので、見ていて安心する。あまりブレないし。

あと、マーラ。
アディソン・ティムリンがキレイ。それだけ。

たぶん、続いていくんでしょうけど、取り敢えずアレをワニに食わせるのは、やめた方がいいよ。見つかるから。