先月、身近なところで『子供の課金問題』というか『ネットリテラシー問題』があった。
端的に言えば、孫にパソコンを自由に触らせて、ご機嫌を取って好かれようとした爺さんが、勝手にアカウントを作られ、ゲームをインストールされ、危うく……という事例。
その爺さんは、仕事でパソコンを使っていたという自負から、教えられる立場になれると思って使わせたのかもしれない。
しかし、ワードとエクセル、ブラウザの利用くらいしかしていない老人のパソコン知識など、小学生にも劣るのだと発覚した。
パスワードが覚えられないからと壁に貼り、危機意識ゼロで毎日を過ごし、誰かが設定してくれたものだけ使ってきた人にとって、課金ゲームという存在は未知の領域だったのだろう。
勝手にインストールされ、一日中ゲームをしていても、何も思わないようだ。
なもんで、次のような情報を与えるまで、「まさか、そんなことが……」という認識だった。
子どもが無断でオンラインゲームに課金してしまったという保護者からの相談が多く寄せられています。契約当事者が小学生・中学生・高校生(以下「小中高生」という)のオンラインゲームに関する2022年度の相談件数は4,024件で、契約購入金額の平均は約33万円と高額です。
子どものオンラインゲーム 無断課金につながるあぶない場面に注意!!(発表情報)_国民生活センター
ちなみに、タイトルの『悪用支援のYouTube』は、次の記事から。
〝悪知恵〟のもとは、動画投稿サイト「YouTube」。長女の検索履歴には「ゲーム 課金 カード」とあり、動画ではカード決済の方法が子供でも分かるように解説されていた。
上の事例に限らず、今回の件でも様々な手法をYouTubeから得ようとしたらしく、検索履歴に残っていた。
そういった検索履歴を元に「こういうのを見ているんだよ? 警戒しないと」と言えば、老人は「消せ消せ」という始末。
履歴を消したって何も解決しないよ? むしろ、見た証拠を失うだけ。
たぶん、そういうのもわかっていない。
不都合は消せば何とかなると思っているのだろう。
あっ……そういう発想だったのか。
「消せば増える(ストライサンド効果)」を地で行く人たちは。
* * *
最終的な決め手は、メールアドレスを新たに作ろうとした際に、家族の電話番号を聞いて入力し、さらには連絡用アドレスに壁に貼っていたアドレスを記入したこと。
この辺が、デキの悪い子の限界であり、救われたところでもある。
もしも自分が小学生のときに同じ環境にあったら、たぶんバレないようにやっていて、酷い目にあっていた可能性がある。
それを踏まえて思うのは、学校でのリテラシー教育は、どうなっているんだろうってこと。
学校用のWi-Fiしか繋がらない端末を家に持ち帰らせて、ネット環境が必須の宿題とか、本当にわかっているのか怪しい。家で繋げない子もいるだろうに……。
あと、そうだ。
根本的な問題として、世の中には悪意があると学ばせた方がいい。
「XX 無料」で検索すれば、無料のが出てくると思い込みすぎている。
「無料」では「一部無料」「最初だけ無料」「制限付き無料」も引っかかるし、何より無料で釣るだけのスパイウェアもあるだろう。
その辺もわかっていないというか、言ってもダメだろうな。
やりたい欲望に囚われ、衝動を制御できないのが小学生。利用規約なんて読まないし、保護者の同意は漢字すら読めないだろう。
人気オンラインゲーム『Roblox』のユーザーを狙った詐欺に注意、JavaScript URL や API フォームなどを悪用
しかし、今回の件で問題に思ったのは、老人たちの情報リテラシーか。
先の課金問題記事を読ませるまで、その存在を知らなかったのだ。毎日 読んでいる新聞には書いていないのかと問うと「書いてない」と答えた。
読んでも忘れているだけか、興味がないから目に入らないか、あるいは本当に書いていないのか不明だが、役に立たない紙のごみなど取るべきじゃない。
一斉に紙の新聞をやめれば、古紙回収が楽になるだろう。
というか、紙の需要が低くなっているんだから、リサイクルのメリットも減ってるし、回収費用を削減する意味でも消すべきだ。
大体、部数が減り続けている趣味枠の読み物に、なんで定率減税が適用されているんだ?
誰もが必要なものだったら、部数は減ってないだろうに。
国民のためのサイバーセキュリティサイト
上のリンクは、そんな老人たちの勉強になるかと思ったけど、ならなそうだね。
公的機関に求められるのは、そういうページじゃないだろうに……。
わかりやすくイラスト付きでトラブル例とか書いて、啓蒙したらどうなのさ。
まぁ、元デジタル大臣がステマする国だし、どうしようもないのかもなぁ……。
それはそれとして、「パソコンを使わせるな」と言ったときの「そうも、いかないだろう」という何も考えてない切り返しが印象に残っている。
自分が使わせておいて、対処できなくなれば人に投げる。孫に嫌われるお説教の役目を負いたくないだけで、何が子供にプラスなのかを考えていない。
突き詰めれば、その子を見ていないから、何をしているのかに興味が向かない。
興味がないから「メールを見ろ」と言っても見ないし、あれもこれも「見ない」「やらない」で済ませる。
そのくせ、グランドゴルフだの、山菜取りだの、自分がやりたいことは、他を忘れてでもやる。
こうなっては、見たいものしか目に入らなくなるのだろう。
だから今日もお菓子を買い、子供を餌付けし、好かれようと必死なのだ。
お菓子を食う癖、砂糖水ジュースを飲む癖、それが将来もたらすものを考えることもなく……。