メモ書き

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新聞社の生存戦略

理由については、「読者のライフスタイルの変化に対応するため、朝刊に特化した紙面をお届けすることにした」としている。

www.yomiuri.co.jp

ライフスタイルの変化が理由とあっても、その背後には商売としての不味さがあるのが、透けて見えそうな記事ですね。
他地域では、すでに「売上の落ち込み」を理由に夕刊を廃止したはずだし。

www.pressnet.or.jp

販売収入も広告収入も減っているわけですが、盛り返すことのない広告収入は、ヤバいですね。
効果測定が取れない広告の時代は終わったとか、ターゲティングできない広告は終わったとか、そういう指摘もできますが、そもそも「新聞の広告が、コンバージョンに繋がるか?」という疑問も……。

いやまぁ、好きな作品なんかの全面広告でも載れば、ファンは買うのかもしれないけど、それって一時的な読者だしね。

全15段

朝日新聞   ¥47,435,000
日本経済新聞 ¥25,300,000
産経新聞   ¥16,350,000
毎日新聞   ¥32,692,000

media-radar.jp

広告費で、マンションが買える。
これが安い時代があったわけですね。

新聞社によって単価が違うのは、単純に発行部数でしょうか。
リーチの長さで、宣伝力が決まる的な。あとは読者の層。

そう捉えたとしたら、毎日はコスパが悪い価格設定に見えてしまう。

全国紙はすべての本社・支社で、いずれも前年同期比でマイナスが続いている。その結果、朝日新聞は約430万部、毎日新聞は約193万部、読売新聞は約686万部、産経新聞は約102万部、日本経済新聞は約175万部となった。

www.bunkanews.jp

朝日の半分以下なのに、広告は半分以下じゃない……。
商売が下手なのか? 他に理由があるのか?

そう考えたときに、真っ先に思い浮かぶのは同業他社との給与格差。

朝日新聞   約925万円
日本経済新聞 約849万円
読売新聞   約745万円
毎日新聞   約586万円

axxis.co.jp

う~ん……。
なんか、経営がダメそうね。
社員の給与で溝を開けられるって、そういうことじゃない?

だって、優秀な人が転職したくなる環境なら、残るのは……。

* * *

ちなみに、先の引用記事では……

特に、朝日新聞は前年同期比で約45万部、9・5%減、産経新聞は同じく約17万部、14・9%減と大幅な減率が目立つ。

ABC協会 新聞発行社レポート 2022年上半期平均部数 全国紙・地方紙の部数減続く - 文化通信デジタル

とあります。
この辺が大幅な減率。

これを勝手な解釈で解説すれば、偏りが強いほどネットに食われるのかも。

極端な例を挙げれば、「アベガー!」な記事を読みたい人は、ネットでそういうのを漁ればいいわけだし、「反日左翼がー!」な文章を読みたい人も同様。
ネットは「極振り」しやすいけど、企業としては振り方にも限度がある。

https://www.j-cast.com/images/2020/09/news_20200923192056.jpg

さすがに、偏向報道にも限度はあるでしょう。
おかしなグラフを作れたとしても、企業として叩かれたらダメージは残るもの。

特に、保守の情報はオールドメディアに対するカウンターとしてネットで花開いちゃったもんだから、産経への影響も大きそう。

att3200.hatenablog.com

朝日はリベラルのボス感があるけど、小回りのきく地方紙の方が尖っていたりして、そっちに流れた人もいるでしょう。
東京新聞の関係者の中には、3.11が転機だった。あれで反原発やったら反応が良かったので、そのビッグウェーブに乗ってしまい、降りられなくなった感じの話をしていたような……。

まぁ、そういう新しい読者を得る転機が、その後の方向性を決めてしまうことは、往々にしてあるでしょう。
海外でも……。

アメリカのジャーナリズムがこの10年ですごい変わったのは、9.11が原因だと思います。

logmi.jp

それを考慮に入れたとしても、朝日と似たような方向性を毎日が取る理由って、ビジネス的立ち位置として、どうなんでしょうね。
より小規模の組織が、大規模の真似をして、何の優位性があるのか……。

中道イメージ持たれていた方が、良かったんじゃないのか?

・新聞各社の「保守-革新」イメージについてどう感じているかを、「普通」と思う場合を 5 点、革新度が強いほど 0 点に近づき「革新的」と思う場合を 0 点、保守度が強いほど 10 点に近づき「保守的」と思う場合を 10 点として点数化したところ、保守的イメージが強かったのは「読売新聞」(5.6点)、次いで、「産経新聞」(5.3 点)の順。一方、「革新的」イメージが強かったのは「朝日新聞」(4.4 点)、「毎日新聞」(5.0 点)の順である。

web.archive.org

毎日デイリーニューズWaiWai問題で、ワイワイしすぎちゃったのか。
それとも……。

web.archive.org

いや、中道を求めるなら、偏りを無くすために記事を見比べたいから、ネットで大筋だけを確認するんじゃ……。
こうなると、専門性のない新聞は生き残れないのではないか……。
と思ったけど、経済音痴による経済音痴の新聞であっても、良さそうなイメージさえ植え付ければ、読者を獲得はできそうな気もする。

頭の悪そうな投資本とか売れてるしね。

いっそ、占い新聞とか、情報ソースとしてダメなスピリチュアルに全力になって、何も考えて無さそうな読者を信者とした方が、ビジネス的には……ってのはダメだな。

これ以上、信者系ビジネスに手を出すと、報道としての在り方が……。

毎日新聞社系列の東日印刷(東京都江東区)は、55年4月に聖教新聞、62年4月に「公明新聞」の印刷を受注。

diamond.jp

あとは、医療と健康情報。
読者層が高齢者であれば、そういうのに注力した方が、読者離れは防げるかも。
医療健康情報サイトの「ウェルク(WELQ)」みたいになったらアレだけど。
いや、日本医師会の支持政党を考えるに、これは選択肢としてないのかな。

yomidr.yomiuri.co.jp


それはそうと、東京機械製作所証券コード:6335)の大株主やってんだよね。
新聞社の多くが。
輪転機の会社だから、理由は わかるけど。

kabutan.jp

こういう業界依存系の会社って、今後どうなるんだろうね。
新しい稼ぎ方とか、考えているんでしょうか。

子ども新聞は好調?
子どもは購買力ないから、広告費を稼げないのでは?

 

jbpress.ismedia.jp

www.jiji.com