メモ書き

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なぜ、地方民は自民党を支持するのか?

というツイートを見かけたので、答えを考えてみた。

まぁ、支持者じゃないし、調査もしていないので、適当に書くだけだけど。

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まず、どんな根拠を持って「地方の自民党信仰」を見出し、何を「地方の自民党信仰」と称しているのか不明なので、CNN的発想だと仮定して書いていく。

www.bbc.com

CNNの動画では漁協の話が出てきたけど、うちは海から遠いので漁協の強さは知らない。
代わりに農協があり、金融機関として使っている人は多いけど、ぶっちゃけ組織的な強さは無い。
どこも大変で、合併、合併……また合併。

agri.mynavi.jp

「JA 着服」で検索すると、いかに終わっているか別視点で把握できる。

習慣や近所付き合いと言っても、政治の話をする住民は稀。
少なくとも、自分の周りでは。

分かりやすい支持のスタイルとしては、地元出身の候補を推すとか、親族を推すとか、縁がある人を推すといったもの。
特にローカルな議員に関しては、地元出身者なら自分の地域を蔑ろにはしないという期待を持っている。

この点が、地方と都市部の大きな違い。

地方民と都会民を比較し、どっちが同じ場所に住み続けるのかを考えれば、持ち家が多い地方民になるのは想像に難くない。
ずっと同じ場所に住むとしたら、その地域を重要視する度合いも高まり、政治への関心も持ちやすくなる。
この辺が引っ越しアリの都会民とは違う。

でもって、仕事が少ない地方だと、企業の誘致を含め、生活に対する政治の影響度が高い。
これも選挙への関心度に影響しているはず。

じゃ、なぜ自民党なのか?

www.sakigake.jp


まぁ、その、上の通りだ。
政権運営能力が無い党は、眼中にない。

今の野党が与党になったところで、政権を担った経験が無いので色んなノウハウが無い。
ノウハウが無くて余裕が無い人が権力を得ても、地方まで見てくれないだろう……そんな感じかもしれない。

大体、野党であっても実現力があるなら、支持基盤の意見を通しているはず。
例えば、日本労働組合総連合会が推しているなら、賃上げの動きを見せないとダメだけど、それを担っているのは何処か? という話になる。

https://static.tokyo-np.co.jp/image/article/size1/9/b/b/7/9bb77824c6f977dfb517a13b268ff382_1.jpg

www.tokyo-np.co.jp


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だからって、積極的に自民党を支持しているわけじゃないので、民主党政権が誕生した際には、そっちに入れたわけだ。

結局のところ、振れ幅の広さと政権運営能力じゃないのかな?

ここでいう「振れ幅の広さ」は、党内の左翼から右翼までの距離。
いろんなタイプがいるから、自分にとって響く相手を見つけて入れやすいって話。

幕の内弁当を買えば、好きなおかずが1つはある。
全体的には割高でも、まったくのハズレもないから売れ続けるみたいな?

それに、「右」のメニューを取り揃えている野党が極めて少ないので、そういう人の受け皿になっている。
……で、“そういう人”ばかり目立つから、ネトウヨ扱いされることも多々あるけど、俯瞰してみると「リベラル寄り」な政党だったりする。

海外の極右とか見ると、日本には右翼がいないじゃないかとさえ……。

とはいえ、幅が広い分だけ問題も多い。
例えば、広さが売りになると立ち位置が重要になり、それが個性となって固定化すると、そこから抜け出しにくくなるでしょう。

親と子は別人格であっても、地盤を引き継ぐということは、その政治的立ち位置も引き継いでしまうもの。
仮に親がやっていた「何とか議連」から抜け出したとして、そこで培った人間関係は消えない。抜けたから、すぐに疎遠になるわけじゃないもの。
これと同じようなことが誤った方針にも言える。

というか、その状況に応じて方針を変更し、より適切なものを選んでほしいんだけど、そうすると「心変わりしやがった」という有権者も出てくるから、難しいのかもね。
てか、大半が状況を正しく把握する能力がないし、オールドメディアも分析できなければ説明もできてないし、理解する有権者も少ないというアレな状態かもね。

こうして、他に政権運営能力が無いから仕方なくを続けた結果、選択肢を失ってしまい、自党の保守に長けていったと。で、幅の広さ保持のために自浄能力を失って……。
つまり、政治として詰んでいる状態じゃないかってね。個人的な感想ですよ?

こうなれば、野党なんかに入れないで、大きく膨らませて半分になってもらった方が、政権運営能力を持った第二の党ができるので、面白いと思うんですけどね。

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話が微妙に逸れた。

廃れていく街を見て、投票先を云々に関しては、感覚的に伝わりにくい問題でしょう。

もしも田舎の親として生を受けたのなら、自分の子どもが暮らす場所をどうしたいか……。
「お前は俺の跡継ぎだ。この家を守るんだ」みたいな発想の人は、だいぶ いなくなった。これが答え。

田舎の親は、残ってくれと思っていない。
住みにくい土地に誰かを呼んで、同じような苦労をさせたいと思うのは、地元至上主義の人くらいかも。
田舎という沈んでいく船の船頭は「俺に付き合わなくてもいい。ただ、俺が残るのは放っておいてくれ」という心境なのだ。

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最後に、洗脳だの偏見めいたことが書かれていたので、地方民から都会民を見た場合の印象を。

 

都会民の頭のオカシイ泡沫政党支持って、やっぱりネットで目覚めちゃった系とかで、抜け出せないものなのかな。
毎日のように満員電車に揺られて出勤し、ブラック企業でこき使われるのを見ても、このままでいいと思えるとか、謎。
数%くらいの富裕層にしても、見栄の為にタワマン住んで自室に戻るのに数分もかかってるし。


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【追記】

嫌な話を書けば、何に“洗脳”されているかの違いかもよ。

地方で読まれている新聞は、地方紙(共同通信)。
都市部は大手紙。

オールドメディアに触れる機会が多いほど、その触れた時間や情報は無駄だと思いたくないから、その色に知らずに染まっていく。
かくして、視聴メディアの意見を劣化コピーする人間になり果てる。
そんだけのこと。