メモ書き

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障碍者雇用の話を聞くたび、就労移行支援や特例子会社を考える

はじめに、「障害者」「障がい者」「障碍者」と表記の仕方がありますが、変換して最初に出たのが「障碍者」だったので、これで統一します。引用文以外は。

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たまに、発達障碍の人を雇用して職場が大変なことに……といった感じの書き込みを見かけます。
内容としては、いわゆる老害ムーブ。
新しいことは覚えない&覚える気が無い、周りが支えてくれて当然、反省しない、論点をずらしてくる、悪いのは常に他人……等々。
新しい電子機器に接した短気な高齢者が、まともに使えずにキレたときの言動に似ているので、老害ムーブとしました。

で、そういう内容を目にすると、妙にイライラするんですよね。
煽り運転ドラレコ映像を見ても、DQNの言動を見ても似たようなイライラがあって、鬱憤として溜まるんですよね。私の場合。
なんでかな?

その気持ちをスッキリさせるために、思ってることをメモしてみます。

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まず、「障碍者を悪く言うなんて」という気持ちは無いです。
書き込みが釣りである可能性、投稿者が誇張している可能性を抜きにしても、障碍以前に「性格が悪いだけの人」は結構いるので、「差別だ」みたいな発想にならない。

一方で気になるのは、どういうルートで雇用されたのか。

ある程度の規模になると、企業は障碍者を雇用する義務が云々……。
雇用しない場合は、月額50,000円の障害者雇用納付金を納付。でも、そっちの方が会社としてのダメージは少ない?

elaws.e-gov.go.jp

……といったアレコレを踏まえたうえで、就労移行支援の話。
いわゆる作業で工賃をもらうタイプの就労継続支援A型・B型とは違い、就労移行支援は障碍者専用の職業訓練施設のようなもの。

主にデスクワークに必要なPCスキル、ビジネスマナー、あとはメンタル面のケア方法などを学び、就業に向けて体を慣らしていく場所。

費用は前年度の収入によるので、所得税を払う必要が無い人なら無料。施設によっては交通費も限度額まで出るし、ランチのサービスもある。

サイトに行けば、就業実績や就業先の企業名が載っていたりします。

で、ここからが本題。

この就労移行支援サービス。
「就業後サポート」なるアフターケアもあるんです。

イメージとしては、派遣会社が派遣した社員をサポートする感じ?
まぁ、実情は知らないんですけどね。就労移行支援の。
知らないとはいえ、ネットで調べた分の情報だけはある……。

なんで調べたのかって?
アフィリエイトの案件としてあるからですよ。

正直、就労移行支援の運営会社は千差万別。
元々、転職サイトなどを運営している会社が障碍者雇用枠にも範囲を広げたとか、全国に展開する学習塾が“教える”の延長線上に展開するのは理解しやすい。

一方で、大学発のベンチャーとしてスタートしているのは、ちょっと心配になりますよね。
障碍者雇用と言えど、普通に就職ですよ?
就業経験がないまま、大学を出て即起業した人が……以下略。

まぁ、そんな色々な就労移行支援ですが、就業後サポートが機能しているなら、就業先の社員の相談先が増える分、一般募集の雇用よりも地雷を踏みにくい気がします。

人事も「就労移行支援の事業所では、どんな感じでしたか?」と聞けますからね。
あと、フォローの仕方も専業にしている人から聞けますし。

あくまで、調べた内容を鵜呑みにすればですよ?

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個人的にはね、無理して働かない方が、多くの人の為になるってタイプは、いると思っているんですよ。
障碍の有無に関係なくね。

働くほどにミスをし、そのミスに他の人の労力が割かれ、結果的に「いない方がマシ」というのは、よくある話。
そういう“不幸”を無視し、総活躍みたいな幻想を負わなくてもいい。
働けない人は、生活保護とかで暮らしていった方が、無理して会社に突っ込むよりも、社会における相対的な幸福量が増すんじゃないかなってね。

そういう発想に至った際に思うのは、足切りとしての就労移行支援。

「この人に就業は無理だ。紹介しては、相手先の企業に申し訳ない」という人を見極める場所としての就労移行支援事業所。
そうなるなら、その存在意義も明確に……。

そういった施設の口コミを調べれば、「就職できなかった。行くだけ無駄」という書き込みがあるけど、行けば誰でも採用されるなら、それはそれで問題。
健常者であっても、マッチしないなら落とされて当然。
なのに、自分の能力等は抜きにして、就職できないのは全部事業所のせいってのは、どうなんでしょうね。

いや、もしかしたら、彼らの中には「障碍=能力」のように捉えている人がいるのかも。
SNSで手帳を掲げている人がいるように……。

そうか、あれを出すと割引になるといった体験が、一種の特権階級的なものを感じさせ、“自分は特別”という歪みを生じさせているのかも。

これじゃ、ギリ健常者が一番 気の毒だね。

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余談ですが、前に見たときは一般就労への移行率は20%台だっかな。

⇒「就労定着支援に係る報酬・基準について

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話題として、よくあるのは職場の受け入れ態勢。
うちはサポート体制が整っていない云々……。

それに対する究極の態勢構築は、特例子会社。

障害者の雇用の促進及び安定を図るため、事業主が障害者の雇用に特別の配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、特例としてその子会社に雇用されている労働者を親会社に雇用されているものとみなして、実雇用率を算定できることとしている。
引用元:

https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/shougaisha/dl/07.pdf

メリットは、厚生労働省がまとめています。
読んでいないけど。

障碍者を雇うことを想定していれば、態勢も作りやすい。
特に身体障碍の場合、設備面での配慮を限定的に、重点的に、効率よく行える……。

ただ、まぁ……。
あの人は、こういうサポートが必要で……。この人は、こうで……。

そうなってくると、「支え合い」となるか、「不幸比べ」になるかは、メンツ次第でしょうか。


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ここまで書いてきて、イライラの原因は単なる感情の伝播な気がしてきました。
不機嫌な人を見て、その不機嫌さが自分にも伝わってくる……。

それだけ。

でも、他人の不機嫌さなんて、私には関係ないよね。
彼らが抱える課題も、私の人生には関係ないし。
社会的な問題? 考えてやる義理も、解決する義務もないから、好きなことしよう。

いつか我が身に降りかかる?
そのときは、そのときで考えること。
起きていない心配事で悩むほど、心の余裕もないし。