今さらな話だけど、ロシアにおける印刷問題。
パルプを作る際の薬品が無くて、白い紙が不足しているニュースが前にありました。
現地で暮らす人の動画でも、「今じゃ、紙が貴重」と言っていたような。
パルプ漂白
蒸解によって得られる未さらし化学パルプは,茶褐色ないし暗褐色を呈している.パルプ中に残存するリグニンを中心とした着色原因物質を,選択的に分解除去し,白色のさらしパルプにすることをパルプ漂白という.
で、モスバーガーみたいなロゴのハンバーガー屋「おいしい。ただそれだけ」の容器の印刷の件。
ポテトを入れる紙が白い……。
デザインが間に合わなかったと思ったのですが、どうもインクが無いようですね。
ほかにも、白いパッケージが増えているとか。
ロシア国内の食品メーカーが包装材の問題に直面している。外国製塗料の不足を理由に、複数の果汁飲料メーカーがこれまでのカラフルなパッケージデザインを、白をベースにしたものに変更し始めた。
印刷に必要なものを輸入に頼ってるとしたら、紙幣の面でも大変なんじゃないかなと。
つまり、紙幣を刷るのに必要な塗料が無いとか、そういう理由で今まで同様に刷れない。
エアバックやABSが無い車は許せたとしても、今までと作りが違う紙幣を認めるわけにはいかない。
認めたら、偽札と判別が……以下略。
ということで、紙幣を刷れなくなったら、どうなるのか?
それが気になったわけです。
* * *
単純に、中央銀行の機能が一つ失われますよね。
マネーの供給量を調整できないという意味で。
いやまぁ、この時代に「金本位制」とか言っているので、金と同じだけの紙幣があれば、いいのかもしれないけど……。
そもそも、それだけの金は無いでしょうし、金の大半はイギリスにあって、凍結されているでしょうし。
他の問題としては、偽造を防ぐための定期的な新紙幣の発行……は、関係ないか。
むしろ、国内で調達できる塗料や素材だけを使った新紙幣に切り替えれば、万事解決?
より偽造しやすい紙幣が生まれそうな予感しかしないけど。
* * *
ついでに、ルーブルの上昇の影響について。
家を買うつもりだったのに、ドルで持っていたらルーブルが上がり、買えなくなった森さん……。
こういう人、結構いるかも。
売り手も、買い手が減り……まぁ、その辺を言及したいんじゃない。
経済制裁で輸入品が減れば、貿易収支はプラスに転じるでしょう。
向こうのものを買う機会が無いので……。
買う機会が減れば、ドルを使う機会も減る。ロシア国内での需要は、圧倒的にルーブルに。
それだけの話。
ロシア国外に出た場合、もうルーブルと交換していなかったり、ルーブルに換えられても、元には戻せなかったりで、閉ざされた市場しかない。
この辺が「石油やガスのクーポン券」たる所以。
* * *
紙幣の発行が思うようにできなくなった場合、というのを考える予定のメモでしたが、イマイチ気持ちが入らなかったので、終了。
下のは、メモ。
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日本貨幣商協同組合公式HP