人道的配慮をアピールしつつ、腹の底ではミャンマー人に疑いの目を向けるいやらしさが漂う。
なんで、避難民の受け入れに差があるのか。
対策に差があるのか……。
そんな議論が出始めたのは、先月末くらいでしょうか。
いろんな条件が違うんだから、“違い”があるのは当たり前な気もしますが……。
“違い”が嫌なら、新聞も軽減税率から外してもらえばいいのに。
「ミャンマーの国内問題に深入りしたら、内政干渉だろ」
「ウクライナへの侵攻は、国家の主権侵害。問題の本質が違う」
「代わりに戦ってもらっている」
政治的に見れば、こんな感じだろうけど、個々人レベルで問題を見る人には、理解しづらいかもね。
内政干渉の何がダメかって、国家の行く末を他国が決めてしまうこと。
仮にA側を支援するなら、そのA側は支援国に恩義が発生し、支援国に都合の良い政策をとりがちに……。他国の傀儡政権なんて、このパターン。
支援国も、動かしやすい人を担ぎ上げるだろうし……。
この傀儡政権ですらマシに思えてしまうのは、代理戦争となった場合。
A側に対抗するB側を支援する国が現れ、その国を二分する戦いが始まるケース。
国が北と南に分かれ、対立する支援国の代わりに戦わされるとか、そういうの。
話を避難民の視点に戻したとして、受け入れ具合の難しさが段違い。
ウクライナの場合は、ウクライナ国民というわかりやすい括りがある。
ミャンマーの場合、国軍側か、民衆側か……。そういったごちゃごちゃの上に、民族の違いもある。うっかり国軍側の人を国内に受け入れ、軍を批判する人に危害を加えたうえに、日本人を巻き込む事件に発展したら厄介。
でもって、複雑な民族。
赤カレン、白カレン云々言われても、日本人には わかりゃしない。
あのロヒンギャにしたところで、民衆側が担ぎ上げるアウンサンスーチー氏にも、似たような問題がつきまとう。
反国軍を助けたところで、支援した側も虐殺容認派なら目も当てられない。
支援に踏み出した人のメンツ丸つぶれ。犯罪者を支援したのかってね。
もしも、ミャンマー国軍の排除に動こうとなっても、橋頭堡となる場所が無い気がする。
西側の軍隊が駐留する場所の話。
ミャンマーの近くって、バングラデシュ、ブータン、ラオス、タイ、ベトナム、カンボジア、マレーシアだよ?
植民地支配されていた過去があるだけに、厳しいよね。
ほら、もう代理戦争の舞台になる未来しかない。
* * *
その辺を百歩譲って、支援を求める一人一人に目を向ける……。
ここで日本人が気にするのは「日頃の行い」ってやつ。
今まで、どうだったか。
その蓄積されたイメージが悪ければ、対応だって悪い。
先の記事を書いた東京新聞にしても、印象が悪い人からすれば、その時点で見る気も起きないように。
元近畿財務局職員の妻、東京・望月記者とのトラブル言及
結局は「日頃の行い」が大事……。
ちょっと話が逸れるけど、贈られた支援物資の中身が、他と少し違っていたよね。
何を重視し、何に危機感を抱いていたのか……。
ウクライナ
放射線サーベイメーター(1,000個)、個人線量計(1,000個)、防護マスク・ヨウ素吸着缶(1,000セット)
逆に、世界の殺人発生率で見ると、ミャンマーの方が少ないけど、国によって統計の正確さが違うからなぁ。
世界の殺人発生率 国別ランキング・推移
1位:ベネズエラ 49.88/10万人
45位:ウクライナ 6.18/10万人
81位:ミャンマー 2.26件/10万人
142位:日本 0.25件/10万人
ちなみに、日本より件数の無い国は、人口600万人未満。
刑法犯(業務上過失致死傷を除く)の検挙人員中、女性の比率
2020年 21.3%
まぁ、女性が多く来る場合、危険性はグッと減ります。
上は、日本のデータですが、他の国にも見られる傾向なので。
* * *
あと、文化だよね。
「みんなの文化を尊重」かえって溝広げた? 「多文化主義」問い直すヨーロッパ
最初に確認しておくが、アラビア語のイスラームに「平和」という意味はない。ところが世間では「イスラームの語源は『平和』である」という言説が流布している。
<中略>
イスラームとは「自らをアッラーにゆだねること」、したがって「アッラーへの絶対帰依」ということになる。
というのを踏まえた後で、下記のようなのを見ると、視点も変わるかも。
「驚くほど偽善的」欧米のウクライナ対応、中東からは怒りの声
欧米や日本とは違う「インドから見る」ロシアのウクライナ侵攻
結局は「日頃の行い」が大事……?
それは、この後に見えてくるウクライナの情報にも言えること。
民衆は流されやすいもの。
【翻訳文】海外投資家は千島列島のプロジェクトに興味を持っています
海洋牧場、観光、エネルギーの開発のための重要な投資プロジェクトは、ロシアと外国の起業家へのセッション「千島列島の投資の可能性」でモスクワで発表されました。
このイベントは、ロシア極東開発省、極東開発省、北極圏、およびサハリン州政府によって開催されました。セッションには、7つの国際ビジネス協会の代表である25のロシア企業と10の国際企業の責任者が出席しました。インド、中国、トルコ、アラブ首長国連邦、バーレーン、タイ、カザフスタン、マレーシア、中国の外交団の経済構造の代表者が、クリレスの投資家の日に到着しました。
https://rg.ru/2022/04/08/reg-dfo/mezhdunarodnye-investory-zainteresovalis-proektami-na-kurilah.html
上は悪い例。
人の地で勝手に開かれる投資プロジェクトに参加している時点で、何かね。
モラルみたいなものは、ないんでしょう。
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まぁ、やめるべきことは、やめるべきなんだけどね。
ついでに、日本版ノルドストリームの話。
日露天然ガスパイプライン推進に関する緊急提言書 藤井 聡
http://resilience-jp.biz/wp-content/uploads/2019/07/teigen.pdf