下のグラフを見かけて、ぼんやりと思ったことのメモ。
『円城寺次郎記念賞 受賞者論文 対コロナ、各国の価値観影響』という有料記事にある「累計コロナ死者数と経済損失」のグラフらしいです。
第2四半期なので、秋以降のデータは含まれていませんが、まぁ何というか……様々なケースがありますね。
「ヨーロッパって、どっちも悪いよね」という指摘は置いておくとして……。
人的被害は抑えたけど、経済的損失が大きい。
経済的な損失は大きいけど、人的被害は少ない。
両方ともに少ないと言えていた国も、今となっては……。
そういう感想を抱いて終わりそうだったんですけど、人的被害が経済的損失に繋がらないわけがない。
人手不足で賃金上昇、感染症を恐れて働きたがらない……。
今となっては珍しくないニュースですよね。
労働力の不足には、機会損失の発生という側面もあるでしょう。
そういった意味での経済的損失がある一方で、目を向けられない「替えの効かない人材の喪失」による打撃。
職場には「役に立ってる人」と「役立たず」がいるように、同じ1人であっても、与えるインパクトには差がある。
人的被害と一口に言っても、代用可能な能力と、代え難い能力の人では、その損失のレベルが違います。
「この部品が無いと、製品が完成しない」
そういったボトルネック的な存在。
それが欠けてしまったら、あるいは欠けてしまったことで、以前のような働きができなくなった会社の影響は、これから徐々に顕在化していくのではないか。
そう思えてならないのです。
多くの人的被害があった国は、「替えの効かない人材の喪失」が発生する確率も上がっている。
この点を抜きに「景気は上向いていく」と思っていると、そのうち……。
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何というかね、自分に近い立場を贔屓目に見てる人が多いなって思うんですよ。
例えば、アメリカに移住したら、自分の選択肢が間違ってないって思いたいもの。だから、これからの時代は「アメリカ一強」と信じるのが心地良い。
アメリカに不都合な事実は、自分の過ちを受け入れるのに似てるから、不都合な真実は嫌い。
それが、身近なリスクの軽視に繋がっていても……みたいな?
逆に、スピーディーな政府対応を信仰する人は、議論の必要性が無いトップダウンの独裁国家に夢を見る。
自分の生業が、トップの意向ひとつで消される国の脅威を無視して……。
よりレベルの低いところに話を持っていくと、何か注意をされたとして、その注意が妥当なものであっても、「注意された」という事実が不快であれば、自分の感情を満たすために誤った行動を起こす。
いわゆる逆ギレみたいなものが、人の判断から合理的な思考を奪い、おかしな予想に繋がっているのではないか。
そして、その予想に群がる人々が、世間をミスリードしていき、変な潮流を生んでいくんじゃないか……。
そう、思ったというメモです。
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上のグラフはGDPトレンドの話ですが、もうGDPって指標としては……。
ポイント大国のそれがGDPの数値に反映されていないとしたら、そこには体感的な誤差が生じるかも。
2020年度の国内ポイントサービス市場規模は前年度比103.2%の2兆720億円、2021年度の同市場は同100.8%とほぼ横ばいに推移すると予測する。
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それはそれとして、マスク一つで大きな揉め事を起こしている人々が、地球環境がどうのとか言ってるのを見ると、欧州におけるクリーンディーゼルの二の舞になりそうな予感がしてきます。