新興の車メーカーなんか、大量生産したことないでしょうし、材料の調達ルートも怪しいので、どこかでこける気がするんですよ。
ってなことを書いた際、新興メーカーだからこそ、“しがらみ”がないという利点もあるなと思ったので、軽くメモ。
老舗メーカーになると、調達ルートは盤石。
でも、長年の付き合いがあるからこそ、変えにくい“しがらみ”となっている場合もあるでしょう。
コスト的には、昔からの付き合いの会社に頼むより、別の会社の方がいいけれど……。
そんなパターンもありそうじゃないですか。
個人的には、前にいた会社で「知り合いだから、頼んでいる」というコンサルタントっぽい人がいましたね。幹部の飲み仲間だから、割高でも仕事を……。たいして内容が無くても。
今思うと、クソみたいな理由。
そういう意味では、パっと切り替えられる利点はあるでしょう。
「うちを見捨てないでくださいよ、長い付き合いじゃないですか」
みたいなことを言われずに済むもの。
こういった人情に訴えかける“取り引き”が会社としてある場合、それで助かることもあるでしょう。
「困ったときは、お互い様」
そういって融通をきかせてくれる。
そんな余裕がある会社も、減った気がしますが。
それ以前に、相手にもよるでしょうね。
割と、泣きを見る側が常に同じ場合が多そう。
* * *
この老舗メーカーの調達ルート……。
いや、書いていて別のことを思い出した。
日本企業が海外進出した際、現地に残してきた情報に、この調達ルートもあるんですよね。
いやぁ、なんというか……。
長年の業務で積み上げてきたリストと、しがらみのなさから自由に選べる歴史の浅さ。
それが組み合わさったら、効率的に展開しやすい。
まさにチート。
書き始めた当初は、調達ルートの豊富さを顔の広さと言い、その広さゆえの面倒臭さに言及しようと思ってたけど、嫌な点に気づいてしまった。
顔の広さゆえに
「うちに一言あっても、よかったんじゃないの? 付き合いってものが……」
といった“しがらみ”が、顔の広さという利点には、欠点としてこびりついている。
それだけなら、まだマシだった。
調達ルートというデータさえ手に入れば、関係性のない第三者の方が有利になるのではないか。
いやいや、ビジネスにおいては信頼関係を築く大切さは……。
ほら、金型をひとつ試作するにしても、そこには発注先との呼吸ってものが……。
メビーは、機械部品の見積もり、製造をデジタル化。
2D図面の作成から見積もりの取得までの、何十時間もかかる作業を、1分に短縮しました。
<中略>
最短1日出荷。
なんというか、求めているのは「結果」なので、それ以外の過程は省けるだけ、省きたいよね。
図面さえあれば製造可能なら、誰かとやりとりせずに、システムに放り込んでリターンが来る方が、楽でいい。
* * *
先日、病院に行ったけど、誰も「受付」としての機能は求めていない。
「受付」目的で、病院に行かないという意味で。
病院に望むのは、体の不調を改善すること。
問題を解決できるなら、それが検査マシーンでも構わない。
病院に対し、求めているのは不調に対する問題解決能力。
「受付」じゃない。
あくまで、病院の流れを円滑にする役目として、「受付」という機能があるだけ。
それはそれで今は必要だけど、不要になるようなイノベーションが起きれば、省ける過程は簡素化されていくでしょう。
例えば、ネットで予約して、その時間に行く。
予約時には、持参するアイテムが通知され、想定される金額の見積もりも出る。
問診票は行く前に回答……。
これなら、よりスムーズになるでしょう。
順番が来たら、スマホに通知&誘導で済むし。
予約システムで、円滑さのスピードが上がり、長い待ち時間で病状が悪化することも減る。
家から出ずに済むのが、究極理想だけどね。
自宅で診断し、薬が届く。
施術が必要な場合も、自宅に置かれた遠隔操作マシーンで……。
それがゴールだとしたら、踏み出す次の一歩は何でしょうね?