メモ書き

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「高枝切りバサミ」を買う前に|買わずに問題を解決する方法

ふと目にした高枝切りバサミのCMに、どうしようもない疑問がわきました。

「なんで、植木を処分しないんだろう?」

そんな疑問に関するメモです。

* * *

「こ~んな高いところも楽々」

「軽くて便利」

「うっそうとしていた庭も、この通り」

「高いところを切りたい。でも、脚立は怖い」

その植木を処分したら、全部解決するじゃん。

趣味で植えているんだから処分はあり得ないとか、せっかく植えたものを云々……。
そういった反論もあるでしょうけど、ただの作業になって辛いだけなら趣味と言えないし、植えたから嫌でも続けるって理由なら、サンクコストでしかないし……。

家の周りの景観をよくしたい?
って、誰か見てる? せいぜい近所の人が気に留めるくらいじゃない?
見る理由も、こっちに倒れてこないか、はたまた葉っぱが落ちてこないか……そんなところ。

でもって、美的センスのない樹木の配置。
そこに集まる虫。
やっぱり、切った方がいいんじゃないかな?

* * *

こんなことを思うのは、うちにも植木があるから。

芋虫みたいな枝先になる木とか、妙にひょろ長いのとか、家族がなぜか植えているんだけど、植えた本人以外は処分したいと思っているという……。
雪国なんて、雪の重みで折れないよう、秋には冬囲いする手間があるんだよ? なんで金にもならない仕事を増やすかなぁ。

そして、家族が恐れているのは、あれを処分しないまま病床に臥せ、遺言めいた言葉で「世話」を強要してくること。

いやぁ~、処分したい。
更地にして、雪捨て場にしたい。
更地の方が、利用価値の高いスペースになるのに……。

せめて、あの高さがある木だけでも。
家や電線に倒れたら困るので、さっさと切り倒したい。

果実でも実らせれば話も変わるんだけど、落ちるのは食えない何かだけ。
本当に、なんで植えたんだろう。流行ってたの? ああいう庭造り。

ブロック塀代わりの植木なら、視線除け的な意味合いを感じ取れるけど、ほかの木はなぁ……。

* * *

さて、百歩譲って、庭に樹木が必要だとする。

それで、高枝切りバサミを買うかな?

買ったところで手入れが要るのに変わりはないから、剪定などで自由時間が減る上に、切ったものはゴミになるし、ゴミ出しの時間もかかる。
ほかの道具を揃えるのにも金がかかるし、何より木が倒れてきたらアブナイ……。

こんなデメリットばかりの存在を庭に植えたままにするのは、負債の放置に他ならないのでは?

メリットがあるとすれば、こういう道具を売る側。
もしも、道具売りたさに「庭木最高」な番組を作ったのだとしたら、相当な……。

……みたいな考えにまで至った始末。

しかしまぁ、そんな頻繁に買うものでもないだろうに、頻繁にCMが流されているっぽいですね。
広告としての費用対効果が悪そうな気がするんだけど、もしかして原価が安くて粗利がいいの? そのうえ、定期的に壊れてくれるとか。

いやぁ~、どの辺に需要があるのか、商売として うまみはどこにあるのか。
ちょっと気になってきましたね。

ところで、庭木のない家の人は、どんな気持ちで見ているんでしょうね、あのCM。

「高枝切りバサミ、便利そうね。買おうかしら」
「それを使うような木なんて、うちにないだろ」
「防犯対策よ。サスマタみたいに使うの」
「……」