「オブラートに包む」という表現があります。
もはや、食べられる紙「オブラート」を見ることもないでしょうが、『相手を刺激する直接的な表現を避け、やわらかい言い方に換える』という意味で使われているそれ。
この言葉を字で行くようなスタイルで、私は人と接してきました。
直接的に物を言っても衝突するだけなので、嫌な言い方をすれば「匂わす」感じでしょうか。
具体例みたいなのは、前のメモにもあったような?
で、気づいてしまったんです。
衝突を避けようとするあまり、遠回しな言い方がデフォルトになり、意図したことを伝えるのが下手になったと。
もはや、比喩のレベルです。
美人を表現したいけど、「美しい」とダイレクトに言ってしまっては粋じゃない。
あれこれ言葉を尽くして、その美しさを語るような まどろかしさが、そこにある。
例えば、食パンの在庫が残り1枚になり、補充したほうがいいと思っていても、「パン買ってきて」と言わずに、「在庫が残り1枚である」みたいに言ってしまうようなこと。
パンの状況説明をしたところで、人によっては「あぁ、そうなんだ」で終わり。
回避できるのは「残り1枚だと知っていれば、買ってきたのに」というケースくらい。
状況を伝え、購入の判断を相手に委ねたいなら有効だけど、目的が購入なら遠回しでしかない。
真面目に書くのもアレな内容だけど、実際にこうなんだから、やれやれ……ですね。
というメモ。