メモ書き

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永遠のバリュー株を探せ|金利上げ懸念に、日本って関係ある?

理論株価の出し方は、幾つかある模様。
その中から一つ。

理論株価=利益÷(金利-成長率)

【米国株】新型コロナ向けワクチンの承認が迫る今、狙い目は「ワクチン株」より「リア充株」! 金利上昇による株価下落に備えて「バリュー株」へのシフトも検討を|世界投資へのパスポート|ザイ・オンライン

金利が含まれてるのを探したら出てきたけど、数字を当てはめると「?」な感じ。
あぁ、マイナス金利でやったからか。

なので、わかりやすい表をチョイス。

https://i2.wp.com/www.yutainvest.com/wp-content/uploads/2020/01/blackstone%E3%81%AE%E9%85%8D%E5%BD%93%E5%89%B2%E5%89%B2%E5%BC%95%E3%83%A2%E3%83%86%E3%82%99%E3%83%AB.png?resize=768%2C582&ssl=1


まぁ、なんていうか、その……。
金利が上がるのであれば、リスクを負って投資するより、その金利を確実に得た方がいい。
投資の必要性が下がれば、株の価値も下がる……。金融商品なんでね。

国債の利回りが高いとデフォルト危機、低いと安全。
低いどころか、マイナスの国もありますが……。

側面としては、利回りが高いから債権を買ってもらえ、立て直す可能性も出てくるわけです。
そういや、9月にトルコが上げていましたね。
嫌がってたのに……。

www.bloomberg.co.jp

もちろん、債券の利息が支払われる日に、それを用意できないとダメ。
支払いの猶予もできるけど、「債務の罠」に陥ってる国は……。

jp.reuters.com
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おっと、そんな話をしたいんじゃない。
したいのは、ワクチンのニュースでグロース株が売られたってこと。

ガンガンに成長している株は、その成長が評価されて高値になっていた。
でも、金利が上がれば、その価値も下がる。

なぜ、金利が上がるのか?

金利を下げて、お金を借りやすくしなくて済むから?
ワクチンによって経済活動が元に戻るので、それに合わせて金利も戻すだけ?

政策金利は3月を起点に下がっている……

www.gaitame.com

アメリカ 10年債券利回りは、夏場から少しずつ上昇……

jp.investing.com


グロース株が下がる一方で、いわゆるバリュー株が上昇。
それが最近の株価上昇要因の一つ。

感染症が理由で下がっていた株は、ワクチンによって「普通の生活」に戻るなら、下がっていた理由がなくなるので、現在の価格は割安。
だから、買われる。

* * *

ちょっと、短絡的じゃない?

そもそも、ワクチンを輸送できるのか。

ファイザーのワクチンは、他のほとんどのワクチンの保管に必要な温度よりもさらに低い華氏マイナス94度(摂氏マイナス70度)で保管し、輸送する必要がある。
(中略)
モデルナのワクチンは、華氏36度(摂氏2.2度)から冷蔵庫の標準温度である華氏46度(摂氏7.7度)までの間なら1カ月間安定した状態を保てる。さらに、病院や診療所が慣れている典型的な温度要件である華氏マイナス4度(摂氏マイナス20度)であれば、最大6カ月間保管することができるという。

www.businessinsider.jp


暴騰は、ファイザー&バイオンテック連合の発表から始まりましたが、マイナス70度の保管&輸送は容易じゃない。

用意じゃないから、また「ツインバード工業株式会社」がFPSC理由で爆上げ。

FPSCは、約-100℃までの極低温での冷却が可能なクーラー。

FPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)

こんなのができるなら、その環境を整備しておけよ。
そう思われた人もいるはず。

物はできても、運べないんじゃ……。
という発想に至る間もなく、今度はモデルナの発表。

マイナス20度でもOKよ、と。

これでハードルは一気に下がったわけです。
どちらかが承認されれば、人類初のDNAワクチンの誕生。

とはいえ……


普通の生活に戻るのは「来年の冬」 ワクチン開発者、BBC番組で見通し

www.bbc.com

でもって……


新型コロナ抗体、3カ月程度で減少の可能性 専門家「“免疫ができて次も大丈夫だ”とは言えない」

times.abema.tv


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だから、短絡的じゃない? と。

市場を大きく動かすのは、機関投資家です。
彼らが、その辺の事情も知らずに、動いているわけがないと思うのです。

いや、「人間は、こう思いがち」という思考をベースに、市場を組み立てている可能性も……。

考えすぎかもしれませんが、所有しているバリュー株から、損せず撤退するための逃げ場を用意した。
そんな気がするのです。

「もう航空株はアカン。この持ってるのを片付けたいけど、安く売るのは嫌だ」
「ワクチンができたら、元に戻ると思って買う人が出る。そのときに一斉に仕掛けよう」
「バリュー株のトレンドさえ作れば、高値で売り抜けられる……」

そして、高値で掴まされた個人は、永遠のバリュー株を手に。

そういうシナリオも、銘柄によってはあるんじゃないかってこと。

永遠にバリューな株というのは、上がらないと同義なので、つまりは塩漬け候補。
もしかしたら、その塩漬け候補を血眼になって探しているのが、今の状況かも。

航空株を手にするにしても、底を打って上がり始めたところでいいでしょうし……。
国有化で話が進むなら、話は別ですし、その技術を巨大IT企業が欲しがるなら、事情も変わるでしょう。
航空機で気象データとか、あまり知られていない用途はあるかもだし。

 

* * *

いやいや、金利がアレで、高くなってるから……。
アメリカの国債を見ればそうですけど、日本は違うよね。

これを書いている時点で、日本国債10年 年利回り 0.023%

www.rakuten-sec.co.jp

マネーブリッジした楽天銀行の方が高い時点で、楽天証券で買う人がいるのかどうか。
そういう意味では、金利上げ懸念に、日本って関係ある? と。

www.nikkei.com

S&P500やナスダックなんかは、とっくにコロナ前を超えてますけどね。

* * *

以下はオマケ。


BNTX:バイオンテックはドイツのバイオ医薬品メーカー。mRNA技術を用いた医薬品を開発
MRNA:モデルナは米国のバイオ医薬品メーカー。mRNAを利用した医薬品を開発
VIR:ヴィル・バイオテクノロジーは米国のバイオテクノロジー企業。T細胞ワクチン
VXRT:バクサートは米国のバイオ医薬品企業。経口薬
NVAX:ノババックスは、米国バイオ医薬品企業。遺伝子組み換えナノ粒子技術。武田薬品絡み。
GILD:ギリアド・サイエンシズは米国の医薬品会社。レムデシビル
EBS:エマージェント・バイオソリューションズは米国の製薬メーカー。ワクチン製造下請け。

blog.goo.ne.jp※ 個人的には、一時期EBSに手を出した程度で、今はおりています。

UPS:ユナイテッド・パーセル・サービスは米国内外で小包や書類の宅配サービスを展開。
FDX:フェデックスは大手物流サービス会社。
CARR:キヤリア・グローバルは米国の空調設備メーカー。
MCK:マッケソンは米国の医薬品卸売業者。
ABC:アメリソース・バーゲンは医薬品サービス会社。
CAH:カーディナル・ヘルスは医薬品や医療用品の販売と関連サービスを展開
CVSCVSヘルスは米国のドラッグストアチェーン・ヘルスケア大手。
HON:ハネウェル・インターナショナルは米国大手総合テクノロジー企業。
GLW:コーニングは特殊ガラスとセラミックの米国大手メーカー。