「失言がぁ~」
「アイツは汚い」
「周囲にいる連中がぁ~」
という批判があり、品行方正な……言い換えれば、クリーンな政治家が求められている風潮を感じるわけです。
当たり前と言えば当たり前で、わからなくはないのですが、それだと別の危機感を抱くんですよ。
仮に、そのクリーンな政治家が実権を握ったとして、薄汚く汚れた世界の指導者と渡り合えるのかと……。
この国以上に厳しい競争の中、他者を蹴落としてのし上がってきた連中相手に、そのクリーンな思考回路で太刀打ちできるのかっていう“心配”ですよ。
自国の利益のために、いちゃもんに近い理由で制裁を加えたり、地下資源があるとわかれば「俺の領土だ」と主張したり、国際機関を買収していたり……以下略。
そういう汚い連中相手に、クリーンな発想しかない「いい人」で勝てるわけないだろ?
言いたいことは、それ。
汚い発想ができるから、汚い奴にも対処できる。
クリーンな奴では「思いつきもしない戦略」こそ、求められるべき資質であり、思いついても実行しない志こそ、求められる人間性かもしれないという話。
だから、「そんなことは思いつきもしませんでした」くらいクリーンだと、出て来るなっていう……。
* * *
こんなことを書いていると、「なんでもっと、リーダーが先頭に立ってガーッと変えないのよ」と怒り出していた人を思い出します。
占いをしている老婆だったかな。
「自粛要請じゃなくて、強制的に」みたいな主張をしていたんですよ。
「それくらい、トップならしてみろ」と。
法治国家なんで、何をするにも法的根拠が要ります。
法的根拠もなしに好き勝手に権力を振りかざせるなら、それって独裁体制じゃないですか……。
だから、あのときも色んな法律をチェックして、特定の行動が国民の大きな被害をもたらす云々という一文から……まぁ、いいや。
そういう意味じゃ、法の隙間を狙ってる奴が活躍できる場って、政界にこそあるのかもね。
……という嫌な結論に辿り着きました。
* * *
まったく関係ないけど、「株価が上がっても、肌で感じる景気は……」という意見を見て、ある突っ込みを思いつきました。
「それは、あなたが株を買わなかったからじゃない?」
そう、あのとき買っていれば、景気回復を肌で感じたはず。
「これから株価をあげます」という政策を打ち出したのなら、それに乗っかって投資しないと、直接的な文句を言えないのではないか……。
上げるって言ってるんだから、買えばいい。
無課金でサービス終了を嘆いても仕方ないように、課金しないとサービスに口出す資格はない。
そんな感じで、政策に乗っからずに、文句は言えない……みたいな?