メモ書き

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ドラマ「空飛ぶタイヤ」の感想

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WOWOWで2009年にやっていた5話構成のドラマの感想です。

長瀬智也主演の2018年の映画版ではありません。
まぁ、私も映画版の予告を見ていたので、「あれ? これって長瀬が出ている映画じゃ……」と思ったくらい。

そして、各話1時間近いボリュームを前に、「うへ~」となった始末。
何か不満があって「うへ~」なのではありません。

言うなれば、冤罪になった人が無実を証明するのに5話かかる。
つまりは、憤りMAXの人々を5話分 見続けることになるので、「うへ~」なんです。

おそらく、三菱の脱輪事故の当事者の気分を 少しは味わえるドラマでしょう。

もちろん、三菱の社名は出ません。
ドラマ内では「ホープ」グループです。
系列のホープ銀行も出てきますが、フィクション。

社名に「ホープ」で、車種に「ドリーマー」と、皮肉たっぷりですね。
どんな希望を夢見ていたんでしょう、劇中の会社は。


* * *

涙腺が緩んだせいか、子どもの話で妙に涙が出ました。
子どもの絵や手紙とかね……。

PTA絡みがウザかったんですが、こういう風評被害もあったんだろうと思うと、描く必要性を感じましたし、子どもに教わるというベタな展開も良かったかなと。

全編を通して不満だったのは、本上まなみが棒読みっぽくて、浮いている感じがしたこと。
でもまぁ、ラジオのパーソナリティという役柄としては、あれでいいのかな?


物語を主人公が経営する運送会社目線で見ると、事故発生→担当整備士解雇→警察の家宅捜索→整備記録発見→整備士の再雇用→週刊誌による取材→内部リーク記事が没に→同様の事故を追う……といった流れ。

顧客を失う、貸しはがし預金封鎖等々、経営面でも色々あるわけですけど、ずっと仲村トオルのしんどそうな顔が画面を占拠。
その間にホープ自動車内部のゴタゴタと、ホープ銀行の融資のゴタゴタが挟まりますが、そっちでも各部署の悩める存在の困った顔が……。

つらそうな顔の無限ループです。
明るい気分になりたいときに見る作品ではないですが、心に余裕があって社会的な問題を考えてみたいときには、いいのではないでしょうか。

ちょっと、車に乗りたくなくなる点で言えば、「沈まぬ太陽」の飛行機に近いですけど。

こちらは、最終的に解決しているだけ、スッキリ感はありますかね。
勧善懲悪なみの大団円ではないですが、リコール隠しの親玉が逮捕され、そのテレビ報道を見て喜ぶ運送会社の社員には、成し遂げた感はありますし。

その点だけでも、現実のリコール隠しより救いがありますね。