メモ書き

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「人類は、地球にとって病原菌」と、言ってはいけない

確か、エイズのときにも見た気がするけど、こういう事態になると“天の罰”的な発想が出てきます。

それが「人類は、地球にとって病原菌」というもの。
地球の免疫機能としてウイルスが、環境を悪化させる人類に罰を……というもの。

特に今回は、水質改善や大気の変化を見て、そう言う人が見られました。
まぁ、ネット上で……ですけどね。


で、この説を真に受けるなら……。
つまりは、ウイルスが地球の免疫機能だというなら、被害が大きいところが、地球にとって「一番の害」にいう理屈になります。
亡くなった人は、地球にとっての……となるので。

それで、いいですか?


防疫に金がかけられる富裕層と、キレイな水で手を洗えない貧困層
どちらが犠牲になりやすいでしょうか。
病気こそ、格差が出るもの。

* * *

理解できないものは、恐ろしい。
何か理由があれば、納得して恐ろしさが消える。

だから、「亡くなった人は、XXだった」という“自分とは違う情報”を求めたがるもの。

何か事件があれば、他とは違う要素を求め、「犯人は、XXだった」という“原因”探しを始める……。
もし、その原因を説明されても理解できない場合、訳の分からなさから「要するに……」という誰かの解説を求めたり、根拠のない陰謀説に走ったりする。

そういう意味で、“天の罰”というのは、誰にでも理解できる説です。
なので、よく出てくる。

ストーリーとして、人間を超える存在「神」による業が、受け入れやすかったようなもの。

その流れに「人類は、地球にとって病原菌」は、あるんじゃないか。
それだけの話。

* * *

まぁ、ウイルスそれ自体が、進化を促す要素であるという説もあるんですけどね。

羊水の中で、ウイルスが果たす役割とか、そんな感じの話です。

2000年、今まで病原体の塊と思われていたウイルスが、実は人の胎児を守っていることが明らかにされ、人びとに衝撃を与えた。母親の免疫系にとっては父親の遺伝形質は異質な存在であり、普通であれば免疫反応によって胎児内の父親遺伝形質を拒絶しようとするはずである。ところが、拒絶反応の担い手である母親のリンパ球は、一枚の細胞膜によって胎児の血管に入るのを阻止されている。一方でその細胞膜は、胎児の発育に必要な栄養分や酸素の通過は遮らないのだ。長らくこの細胞膜の構造は謎に包まれていたが、2000年にヒト内在性レトロウイルスにあるシンシチンというタンパク質の作業により作られていることが判明した。

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