イギリスは、感染させて、免疫をつくる方向性を示したという話。
最良のケースでは、抗体を作って毎年の冬の流行に備える。
最悪のケースは、死者が出て不満爆発、さらには変異して拡大ですかね。
その辺のリスクは、覚悟の上なんでしょう。
1. The govt strategy on #Coronavirus is more refined than those used in other countries and potentially very effective. But it is also riskier and based on a number of assumptions. They need to be correct, and the measures they introduce need to work when they are supposed to.
— Professor Ian Donald (@iandonald_psych) 2020年3月13日
重症化の恐れがある高齢者は隔離済みのようです。
興味深いのは、コンピューター・シミュレーションの結果を元にしていること。
どんなデータが入っているかは知らないですが。
・感染者の数は今から4週の間に急増し、10~14週後にピークを迎える見通し
・家にこもっているのに疲れた人たちが、感染流行が最高潮に達した時点で、表に出てしまいかねない
・少なくとも今のところはイギリスでは学校の授業は続いている。
・休校にすれば、国民健康サービス(NHS)がなんとしても必要とするスタッフの多くが、家に残る子供の世話のために欠勤せざるを得なくなる。
・イギリスの新型ウイルス対策は、感染拡大のピークを夏まで遅らせるという戦略だ。
www.bbc.com
科学的に導き出された結果なんですが、「手洗いと自主隔離を正しく実践されること」が前提になっています。
その辺が怖いところですね。
フランスでは、NGな薬をピックアップしていましたが、天邪鬼が多い国民性だったら、心理的リアクタンスが働くかも。
合理的に行動すればいいだけですが、人間は感情に左右される動物。
まぁ、経済絡みの分析を見ると、人間は合理的に判断するような書き方をよく見ますが、行動経済学的には どうなんですかね。
大学で会った経済学の講師は、「経済学は予想には役に立たない。起こった事象を分析する学問」みたいな話をしていた気がします。
その「役に立たない」の一言で、やる気を失ったので、あとは適当に聞いていました。なので、何も頭に入っていません。
学校に関しては、ドイツでも続けていたかな。リンク先の画像を見ると、アレですけど。
Wake up Germany. 3,675 cases now. A week ago it was 534. And schools are still open on Monday and our state is the second worst hit in the country. pic.twitter.com/UhpWwKmt5g
— Iain Couzin (@icouzin) 2020年3月13日
こういう言い方をするとアレですが、国ごとに違った対応をする“多様性”があればこそ、何がどう機能するのか、わかる気もします。
すべてが同じ条件だと、比較の仕様が無いので、なかなか答えが出せません……。
そういう意味で、何でもかんでも合わせることはないし、国によってベストが違う気もします。
特に、健康保険は国によって大きく違いますしね。
あとは、国民性として、自宅待機時にすることが違いそう。
日本では、漫画や映像作品の無料開放が続き、この機会に自社の商品を売り込もうという流れがあるので、オタクが増えるんじゃないかと……。
話をイギリスに戻し、怖いのは変異ですよね。
型が変われば、新たな抗体が要る……気がしますが、素人が懸念するようなことは、考慮済みでしょう。
イギリスの立場は、後だしジャンケンに近い位置です。
他の国の対策を見てきた後の方針なので、もっともベターであってほしい。
とはいえ、ウイルスのゲノム解析を見ていると、今までのデータって役に立つのかという……。
特に注目したのは、次の一文。
変異の多くは飛行機に乗ったことにより上空の放射線を浴び、それによってゲノム配列が異なってしまった可能性が高いと分析
自然・人工放射線からの被ばく線量 - 環境省
東京~ニューヨーク 航空機旅行(往復)0.11~0.16mSv(ミリシーベルト)https://www.env.go.jp/chemi/rhm/kisoshiryo/attach/201510mat1s-01-6.pdf
「胸部CTスキャン(1回)」で、2.4~12.9mSvです。
なんか、嫌な話ですね。
検査するにしても、検査技師は不足気味。
変異して、違うものに……。
ただ、ウイルスはウイルスの域を出ません。
未知のウイルスであっても、その行動様式は同じ。
宿主を必要とし、生き延びようとする。
寄生する連中目線で見れば、宿主を潰すのは下の下。母体を失うようなもの。
であればこそ、影響範囲は予測可能。
それに比べ、パニックになった人間は、何をするのかわからない。
ウイルス以上に未知です。
そんな状態になった人間に対する特効薬がない点を考えると、まずはパニックを起こさせない策が、最低条件なのかなと思うことも……。
一方で、ヨーロッパの移民問題を考えると、これを機会に……。
そう考える人もいるんじゃないかと、悪い想像が脳裏をよぎります。
移民2世のテロ行為「ホームグロウン・テロリズム」とかあるんで。
彼らにしてみれば、親には出身地という故郷がある。帰れる場所がある。でも、自分たちには無い。そこが大きなポイントだと、何かで聞いた気がします。
話がそれましたが、行動にはリスクがつきものだと改めて思った次第です。