メモ書き

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老害のいない街づくりを「ふるさと納税」で実現する

総務省の発表によれば、「ふるさと納税」の平成28年度の実績は約2,844億円だそうです。
比較していいのかわかりませんが、鳥取県の年間予算は3,300億円くらいだとか。
もしも、この「ふるさと納税」による寄附が、ひとつの自治体に集中したら何がやれそうか。どんな理由なら集中しそうか、少し考えてみました。

なお、あまり賢くない人間が深く考えずに書いているので、突っ込みどころは多々あるかと思います。

まず、集中しそうな最たる例は、返礼品が桁違いに魅力的な場合でしょう。
とはいえ、望ましくない返礼品として、換金しやすい物がピックアップされましたので、万人にとって価値のある物というのは難しいかもしれません。
それに、返礼品が大きな負担になるようでは、いくら多額の寄附が集まっても、懐事情は改善しないでしょう。

一方で、返礼品がないのに寄附が集まるケースもあります。
震災に遭われた地域への寄附がそうです。
こんな感じに、応援したい自治体に寄附できるというのも、「ふるさと納税」をする理由のひとつとなっています。
そこで、「どんな自治体なら応援したいのか」を追及してみたいと思います。


寄附をする際、その用途が選択できたりします。

・活力あるまちづくり事業
・住んでみたくなるまちづくり事業
・魅力あるまちづくり事業
・町長に一任

……といった選択肢から選ぶ感じで。
この「まちづくり」の中に、心を掻き立てるものがあれば、集中するのではないでしょうか。
(むしろ、返礼品よりも「まちづくり」アイデアで競ったらどうか……)

ということで、魅力的な街について考えてみました。
魅力、言い換えれば需要があること。
需要は、今ある悩みを解決できる何かに存在します。

太っているという悩み→ダイエット需要、
出会いが無いという悩み→出会い提供の需要、
ストレスという悩み→ストレス発散の需要……。

人の悩みを見ていて、「老害」という言葉が目に留まったので、そこに焦点をあてて考えたいと思います。

老害で検索すると、うざい、撃退、対処といった関連ワードが出てきます。
みなさん、苦労されているのでしょう。
この老害問題から解放されるなら、魅力的な街になるのかもしれません。

では、具体的に何をすれば、「老害のいない街」になるのか考えてみます。
いない街を目指すからといって、追い出すわけにはいきません。
なので、誰も住んでいない場所に、人を集める方が現実的です。
その際、老害に敬遠される街にすることで、入ってこないようにします。
まぁ、ある程度の年齢になれば、住み慣れた土地を離れたくない。もしくは、離れるだけの予算が無くなっている気もしますが……。

問題は、どうすれば敬遠されるかです。
彼らが嫌がるものを導入するのがベストですが、住んでほしい人にとっても嫌なものでは困ります。
そんな都合の良いものはあるのか。
そもそも、どんな基準で老害認定するのか。
なかなかに難しいですね。

老害の特徴としてよく挙げられている「沸点が低い」を基準にするなら、転居の流れを煩雑にし、イラつかせて来なくさせるという方法も考えられます。できませんど。
「とかく、新しい物に否定的」というのを基準にするなら、その街の支払いは電子マネーが原則という方法が考えられます。
スーパーやコンビニは無人で、タッチパネルで操作してお買い物。操作がわからなくても、訊く相手がいない。これだけで「行きたくない」と思うかもしれません。

そんな手法が功を奏したとしても、街として機能するには色んな人の力が必要です。
病院がないのは困りますし、お子さんがいる人は学校が必要ですし、何より勤め口がないと生活に困ります。
そういった諸々を考えると、「住みたい街」を新たに作るのは、大変なことだと改めて思います。
しかし、世の中には独身主義の方もいますし、ネットとパソコンがあれば何処でも稼げる人もいます。両方の条件を満たす人にとって住みやすいのなら、先の課題は病院以外なくなるかも。
そして、そんな彼らが場所を選ばない事業を展開することで、新たな雇用を生み出すのなら、ちょっとは広がりに期待できるかもしれません。

勿論、この「まちづくり」を推進するにあたり、「老害のいない」という本音を出すわけにはいきません。問題になりますからね。
なので、幾つかの法案が本性を隠しているように、「未来的な街づくり事業」とかにします。キャッチコピーは「ライフスタイルに合った街に住もう」あたりで。

こうして、「老害のいない街」が誕生し、数十年が経過したとします。
移り住んだ人の中には、老害認定される人も出てくることでしょう。
でも、ご安心ください。
おそらく、周りにいるのは同じように老いた人なので、老害扱いされないでしょう。迷惑な人には変わりませんが。
新たに若者が入居してくれば、話は別だろうって?
待ってください。
老害のいない街」がうまくいったのなら、第二・第三の「老害のいない街」も誕生し、常に若い街が誕生し続けているかもしれません。
そしたら、古い「老害のいない街」に新たな入居者は来なくなります。
古い「老害のいない街」は、「老害しかいない街」に生まれ変わっていることでしょう。


以上、『老害のいない街づくりを「ふるさと納税」で実現する』でした。