メモ書き

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パーソナル・ヘルス・レコード銘柄みたいな?

昨日、「症状表現の統一」を書いた際に、触れようとしたけど、面倒でスルーしたもの。
それが「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR:Personal Health Record)」です。

現在、政府全体で、レセプトに基づく薬剤情報や特定健診情報といった患者の保健医療情報を、患者本人や全国の医療機関等で確認できる仕組みの構築に向けた取組が行われています。

www.soumu.go.jp

これによる改善点。

  • 重複調剤の防止……別の病院で同じ薬を出される問題。あと、効果がダブっているケースも。
  • 入退院時の医療データの標準化……病院によるのカルテの違い、また一から説明する手間とか、その辺かな?

などなど。
このデータをマイナンバーに紐づけ、マイナポータルで……。

www.j-cast.com

「何でもカード」化する「マイナンバーカード」の一環ですね。

ちなみに、『マイナンバーカード取得率、国家公務員でも58%』で、『最も低いのは厚生労働省の48・4%』だとか。
一方、カード事業を所管する総務省は90%以上。何だろうね、この差は。

www.asahi.com

で、これを広めていくとして、どこが その役割を担うのか……。
それが気になるわけです。

某所で、電子カルテは、PHCホールディングス(旧パナソニック ヘルスケアホールディングス株式会社)が、全国シェア1位とありました。
レセプトコンピューター「Medicom(メディコム)」のところ。

某転職系サイトの口コミには、強みが高シェア、弱みがスピード。「技術革新についていけるのか」という懸念が示されていました。

以下は、2013年のデータ。

clinic.m3.com

以下は、2019年の導入ランキング。

https://nm-kaigyo.nikkeihr.co.jp/career_labo/karte_enquete/006/?esid=92I3sZOx3xsmsntIxKtog2eLoH4photJ47jBFwjmr1fRBivV9xP-JG7n2o2pirWN&explicit=0

シェアを競っているのは、ダイナミクスですかね。
書いておいてなんですが、PHRの技術的には ちょっと違う?

そう思ったのは、以下のような記事もあったから。

メディカル・データ・ビジョン,トップクラスの電子カルテシェアを誇る株式会社シーエスアイと業務提携

www.innervision.co.jp


トップクラスの電子カルテシェアを誇る株式会社シーエスアイ?
さっきのデータには「専門分野に特化した電子カルテ」の欄にしか、名前が無かったような……。
どんな専門か知りたくて、ORCA連動電子カルテをチェック。

ORCAとはなんの略ですか?
Online Receipt Computer Advantage(進化型オンラインレセプトコンピュータシステム)の頭文字を採っています。
ただし、製品の名前ではなく、今後の医療のIT(Information Technology)化というものを、レセプトコンピュータ(以下レセコン)の高機能化という切り口からスタートして考えた日医のプロジェクトの名称です。
引用元:ORCA Project: Q&A

なるほど、少し理解。
となると、シーエスアイの純粋な競合は「三栄メディシス TRITON」になるのかな?

なお、この記事によれば『同社が独自に保有する国民の9人に1人規模に相当する約1,500万人の診療データ』がある模様。数年前の段階で。

ということで、まずは株式会社シーエスアイの持株会社からチェック。

 

【CEホールディングス】

www.buffett-code.com

電子カルテシステムを自社開発。中小病院向けに強み。NECなど大手ITとの協業も強化。

つづいて、データを運用する側?

 

【メディカル・データ・ビジョン】

www.buffett-code.com

医療機関、製薬向けに医療・医薬品データのネットワーク化と利活用の両サービスを提供。

健康・医療情報を自ら管理でき るPHRシステム「カルテコ」を活用したオンライン診療向けサービスや、医療費専用後払いサービス「CADA払い」のところ。

karteco.jp


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電子カルテのシェアとは別に、医療って色んなシステムがあるんですよね。
ということで、そっちのメモ。

 

【EMシステムズ】

www.buffett-code.com

調剤薬局向けシステムの大手、国内シェア3割超で首位。医科システム拡大、介護・福祉も育成。

薬局は薬局で、別のシステム。

 

【ファインデックス】

www.buffett-code.com

大学病院など大病院に医療用データ管理システムを提供。一般産業向けに文書管理システムも。

こっちの医療用データって、何だろう?

 

【JMDC】

www.buffett-code.com


健康保険組合の医療データを匿名加工し製薬・保険会社等へ提供。遠隔医療や調剤薬局支援も。

こっちは、健康保険組合の医療データ。
どれだけ、医療データがあるのだろう……。


キーウェアソリューションズ

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総合システムサービス。NECと密接。インフラ関連のシステム開発・構築、運用保守。ERPも。

でもって、「社会インフラ関連のシステム開発」の会社が、医療分野に携わることもあるわけです。


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以下は、医師向けですね。
昨日のエムスリー以外にも、こんだけある医師向けサイトと絡み……。

 

【ケアネット】

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医師向け情報サイトを通じ製薬の営業支援。DVD、動画配信による医師教育コンテンツ提供も。

 

【メドピア】

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医師向け情報サイト運営、製薬会社の広告料が収益源。法人向け医療相談や特定保健指導も展開

 

【メドレー】

www.buffett-code.com


ヘルスケア領域向け成果報酬型人材紹介が主力。オンライン診療システムと電子カルテ育成中

 

【MRT】

www.buffett-code.com


インターネットを介した非常勤医師の紹介サイト主力。東大付属病院の互助組織を母体に発足

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ゴールが「入退院時の医療データの標準化」なら、上昇する企業と、吸収されていく企業に分かれそうですね。

それとも、しばらくは医療戦国時代になるんでしょうか……。

でもまぁ、何というか、先行者利益とでも言うんでしょうか。
先に「事実上の標準(デファクトスタンダード)」になったのが残っていくんでしょうね。

これから、大変そう……。

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そして、何でもカード化する「マイナンバーカード」のゴールは、電子マネー化した「日本円」と紐づくことでしょうか。

紙幣の製造コスト、劣化への対処、管理コスト……。
何より、流通経路の把握と、資金洗浄の防止。

そういう方面で考えると、どこが「電子マネー日本円」を担うのかの方が、インパクトが大きいかも。

まぁ、国が大株主やってる企業絡みなんでしょうけど……。

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インターネットイニシアティブ

www.buffett-code.com


NTT系のネット接続サービス。法人向けクラウド事業、セキュリティー対策、格安スマホなど。

xtech.nikkei.com