鹿が人の死体の骨をかじっていた報告だ。アメリカで法医学者が野外で人の死体が腐敗していく過程の研究を行ったところ、記録映像には、なんとオジロジカが骨をかじっている姿が残されていたのである。
引用元:
鹿は草食。
そんなイメージがあればこそ、上の記事で驚くわけです。
鹿「植物性のものなら何でも食う」
だから、木の皮とかムシャムシャして、枯れさせる結果になり、枯れると山が荒れて地滑りを起こし、土壌が川に流れて……以下略。
そうやって生態系が云々。
その原因は、鹿を食べる狼がいなくなったから。
……という話をよく耳にします。
実際、日本の狼って、何を食べていたんですかね?
他国の話では、鹿を食べています。
一方で、好物はサケという話も……。
オオカミはシカの肉を食べる傾向にあるが、サケが入手可能になる秋になると好みが変わるという。その時期にシカの数が少なくなるからではない。
引用元:
狼ばかり目立ちますが、熊も冬眠明けに食べるんですよ、鹿を。
鷹が襲うという話もあります。
生態系という観点で見れば、もうひとつ重要なファクターがあると思うんです。
それは、天敵の嗜好変化。
先の「サケが食えるなら、鹿より魚」と同じように、天敵の好みが変われば、生態系も変化する……。
かつて、その天敵は弓矢で鹿を仕留め、食っていたはず。
その後、銃を使うようになり、やがて食糧として見なくなった。
つまりは、人間の食の変化は、生態系に影響を与えている。
生態系を重視するなら、狩りを続けて奴らを食うべきだと……。
ただまぁ、コスパが悪いんですよね。
鹿を捕まえる労力、それで得られるカロリー。
そして、味。
そりゃ、狼だって、サケがありゃ、サケを食いますよ。
例えカロリーが多くても、消化や吸収にも、エネルギーを使う。
タンパク質:約30%
糖質:約6%
脂質:約4%
タンパク質のカロリーは、消化で30%消費する……。
生肉を一日中 口の中で噛み続け、ようやくカロリーを摂取している哺乳類もいたはず。
それに比べ、火を使うことで効率よくカロリー摂取できるようになり、人類はカロリー消費の大半を「脳」に向けられた。
なんて、ことを書きたかったわけじゃないんですけど、話がズレてしまった。
まぁ、なんて言いますか、わかってないことが多いって話。
「こうだろう」と思っていたことも、環境の変化の中で「実は違った」が見えるみたいな。
同じパンダだって、笹に好みがあるそうですしね。
* * *
熊の件は、「三毛別羆事件」を調べると、恐ろしくなります。
一度でも人の味を知ってしまえば、もう食糧なんですね。
遺体の一部であっても、奴らにとっては食糧。
奪われたら、取り返しに来る……。
そして、食料は筋と骨が多いのより、脂肪が多い方が好き。
牛肉や豚肉に向ける視線が、自分に返ってくると思えば、想像しやすいでしょう。
生態系の維持のためには、人間のおいしさを知られない努力が要る。
マズいから、シーラカンスは生き残った……かもしれない。
人よ、マズくなれ。