メモ書き

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男性に荷物を持たせてはダメ、XXでは

『男性に荷物を持たせてはダメ、ニューギニアでは』

「ダイアモンド博士の“ヒトの知恵”」という番組で、ニューギニアの夫婦の写真が紹介されていました。

重い荷物を持つ女性と、弓矢だけを持つ男性。
それを見て、博士は「なぜ、女性の荷物を持たないのか?」と思ったようです。

荷物を持たない理由は、「荷物を持ったら、襲撃に備えられない」というもの。
ニューギニアでは、いつ襲われるかわからない。
男性は両手を空けておかないと、親しい人を守れない。

伝統社会で暮らす人に、現代社会で暮らす人の常識は、どう映るのか。
そんなことを思った回でした。

「女性の荷物を男性が持つ」というのは、ある程度の治安の良さを前提とした発想。
しかも、その「治安」は「警察」といった組織が、機能していることが重要。
それを当たり前に思うと、何も考えずに「ずっとあるもの」と捉えて、発言してしまいそう。

また、「我が身の安全」すら、私たちは他の人に「依存」しているとも言えます。
伝統社会では、自分たちの身は、自分たちで守っている。私たちは治安維持のシステムに頼り、問題が起こらないのを当たり前とし、問題が発生すれば「事の責任者」を見つけ出して叩く。
まぁ、分業が進んだ結果と言えなくもないですが……。

だから、伝統社会に戻ろうという話ではなく、前提が違うというだけ。
行き着く結論は、番組でもあった「両方の社会を見て、いいものは取り入れる」になるのでしょう。

先の写真から“取り入れる”としたら、治安の悪い場所に行った時は、より戦闘力の高い人の手を自由にした方がいいということ。

強い人が荷物で身動きを取れず、一方的に攻撃されてダウンしたら、そこで終わりですからね。
まぁ、銃を持ってるなら、話は違うんでしょうけど。

* * *

番組を見てから日も経つのに、こんなことを書いたのは、「サイコパスがモテる」という話を聞いたからです。

サイコパスにも色々あるんでしょうけど、ここでは「共感力の無さ」をポイントにします。
相手の立場に立とうと思えば、いくらでも立てるけど、基本的にはドライ。

その精神的メリットは、襲撃時こそ大きい。
相手に共感してたら、「攻撃したら、痛いよね」となって、攻撃の手が止まってしまうかもしれない。
その点、サイコパスなら躊躇いもなく一撃を加えられる。

「その迷いの無さが、生存に有利だ」と、遺伝子に刻まれているから、「優しい人」より選ばれるのかも。

「そんな太古の昔の……」と思う人もいるでしょう。

でも、脂肪がつくのは、エネルギーを蓄えるため。
それは、食物を得られる時期に肥えることで、得られない時期に消費し、生きながらえるための進化。
狩猟採集の時代の名残が、今も体の仕組みとして残っているなら、「そんな太古の昔の……」で切り捨てていい気はしない。

遠い祖先まで行かなくても、DNAスイッチの話もあります。

衝撃!子や孫の運命まで変わる?"精子レーニング"
太った男性10名から精子を採取。精子に含まれるDNAスイッチの状態を解析したところ、驚いたことに、リセットされていないスイッチが少なくとも2種類あることが分かりました。それはなんと、「食欲を増す」と「脂肪をためる」に関わるDNAのスイッチだったのです。
引用元:

www.nhk.or.jp

引用元の番組では、ある地方のデータを元に話が進められています。
とある地域で、飢饉で亡くなった世代がいる。その飢饉のあたりに生まれた子は、他の世代よりも太りやすかった。
確か、そんな内容だった気がします。
要は、「太るぞ」というスイッチが押された遺伝子情報が精子に乗り、それが子どもにも引き継がれるというもの。

これも生き残るために備わった身体機能なんでしょうが、一日三食が当たり前の生活になると、糖尿だの肥満だのという問題になる……。
この百年くらいで、人の暮らしは大きく変わり、進化の過程で会得したものが邪魔になっている。そういう意味では、厄介な時代かもしれませんね。

考え方も急激に変わっているので、「変化」を促される側は大変です。

 

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